ヤンキース3番打者

この試合を落とせば、自力優勝が消滅する…と、すでにこの時期に早々と危険信号が出ていました。
落とせない試合でした。
結果は、
NYY 8-3 BOS

このカードは2勝1敗で、ボストンとは、9.5G差になりましたが、ゲーム差は「遙か彼方」でしょう。

21勝24敗 が、いまのヤンキースがいる位置です。
現在ALの首位打者には、ジーター選手とポサーダ選手が。ホームランは、ロドリゲス選手が18本でトップ。打点もロドリゲス選手の43打点がトップ。ボストンのオルティーズ選手は37打点で5位です。こんなに打てる打者がすらりと並んでいるのに…。
ベースボールは、打つだけではダメのようです。投手力…が安定していないと…。

さて、そんなモヤモヤのなかで、松井選手がボストンの大黒柱・シリング投手から4号2ラン!
右翼席にライナーで飛び込むホームランを1回に打ち込んでくれました。これがこの試合の弾みになったようです。先発ペティット投手は7回1失点の好投で、勝利投手。3勝目。

最近、松井選手が3番に入っています。この打順から、かつての松井選手を思い出します。確か、4番には落ち合い選手だった…あの中日戦では。セ・リーグ最終戦。ここで勝ったチームがリーグ優勝という大一番でした。若々しい松井選手は、あのプレッシャーのなかでホームランを打ち込んだものでした。
そしていま、松井選手は「天下のヤンキース」が危機感溢れる中で、3番打者です。この危機感は、ここ数年なかったほどのひどい状態です。まだ5月だというのに、「今季優勝はナシ」とまでメディアに書き込まれたヤンキースです。

松井選手が3番を打て、と指示しているトーリー監督さんの心の中ではきっと松井選手の「中距離打者」としての持ち味ではなくて、本来の「ニッポン製・長距離打者マツイ」を、体現させたいのでは…と、感じます。そしてこの試合で、トーリー監督の「夢」が現実になった…と、ボクは勝手にドラマを創りながら試合結果を追いかけていました。
3番打者です。チームへの責任は、他の打順を打つ時とはまったく違ってきます。もちろん、下位打線を打つ選手に責任がないというのではありませんが、打席数も多くなりますし、得点チャンスが増しても来ます。そのとき、です。「ここで打ってくれ!」の機会が多くなる打順に、松井秀喜選手が座ったと言うことでしょう。
かつて、巨人軍に長嶋茂雄選手がいました。あの選手のもの凄いところは、「ここで打ってくれ!」のとき、いとも簡単に安打する選手だったとの伝説が残っています。
「記録よりも、記憶に残る選手」という言葉を贈られた選手、それが、ナガシマだった…と。

松井選手もそんな選手になれるチャンスが来たのです。トーリー監督さんの「命令」です。

4号2ランは、まさしくそんな「夢」をのせて右翼席に飛び込んでいきました…。
まだ5月。なにが起きるかわかりません。筋書きのないベースボールの舞台は、ボクに言わせれば、1幕2場ってところ。…これからです。
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…NY152…
by mlb5533 | 2007-05-25 12:39 | 第四章