若き大スター「背番号7」に完敗

開幕第2戦の今日、昨日とはうって変わって正反対の試合展開でした。

早々と先発投手が崩れ、チャンスに併殺、打つべき選手に1本が出ない。守りにもミスがあったりと…。
「祝!ギネス達成 赤ゴジラ4万人で埋まる」のはけいこうなことですが、
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いいあたりかと思えばバットは折られるしで、今日ばかりはまったくいいところナシ、でした。162試合、こういう日もありますね。
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ところで、今日の試合の主役はボクの目から見ると、この選手です。ツインズの3番打者で昨年の首位打者であり、ALのMVPといえば、そうです、ジョー・マウアー選手でした。
LAAは今日、彼ひとりに、してやられた感のある試合展開です。

マウアー選手は極上級のMLB選手であることはいまさら言うこともないでしょう。
ジョセフが正式な名前だけに、敬虔なクリスチャンなのかなぁと思えるほど彼はその風貌から見てもジェントルマン。アメリカの地方都市ではどこにでも見かけるごくふつうのご家庭に育ち、祖父が元野球選手だったことから、左打撃を教えてもらい、そのまま松井選手と同じく、右投げ左打ちになった。

彼の出身地はアメリカミネソタ州。「風の街」といわれるシカゴ(イリノイ州)よりさらに北。カナダとの国境にあるスペリオル湖に接している州です。ボクがアメリカで生活していたときは、シカゴでさえ「寒すぎ。風は強いし、もう行きたくないよ」と散々ぼやいたことを思い出します。まして、さらに北にあるミネソタ州の州都セントポールには行く気もしませんでした。マウアー選手はそこで生まれて育った。
2001年、「アメリカンフットボールの奨学生」としてフロリダ州立大学に進学することが決まっていたと聞きました。しかし、MLB全体1位指名権を持っていたミネソタ・ツインズは予定していた選手をあきらめて、マウアー君を指名。全体1位指名で地元ミネソタツインズに入団します。ここでマウアー君の人生が一変する。大学進学から大リーグの道に彼の人生は大きく方向転換した。契約金515万ドルとは、平均年収3万5千ドルのミネソタのご家庭では大変な高額でしょう。家族の期待とチームからの期待。高校時代から地元では大スターだったマウアー君が、アメリカの国技とまで言われるベースボールに人生を託した瞬間でした。

マウアー君の選択は正しく、ツインズ首脳陣の選択眼も正しかった。
野球人としてマイナーリーグで2シーズンすごし、03年にはベースボール・アメリカ・マイナーリーグ年間最優秀選手賞を獲得。持って生まれた並外れた運動能力なのか、わずか2シーズンで大リーガーとしてのデビューを待つだけに急成長を遂げています。
なんと、ツインズは生捕手だった選手を放出して、捕手の座を空席にしたのです。ということは…。そう、このマウアー君に将来のツインズを託したともいえますね。

がんばった。
それ以後のマウアー君のがんばりはものすごかった…。
ツインズでの活躍はすでに皆様の知っているとおりです。昨シーズン、イチロー選手と首位打者を争いましたが、打率.365で2年連続、3度目の首位打者になっていますね。昨年は5月から復帰したが、腎臓を手術したせいでした。とにかくジェントルマンなのですが、派手さが自慢揃いの大リーガーのなかで、見方を変えると地味なタイプとも言えます。あれは確か06年だったと思うのですが(違っていたらすみません)、NYYのジータ選手とカノー君と3人で首位打者争いをしていた真っ只中で、オールスターには「無名過ぎて」票が入りらなかったのです(これは、実話です!)。これだけ活躍していても、なんとなく…いるんだか、いないんだか…。地味なのです。
そこで球団側はマウアー選手をCMに登場させ、一気に売りだそうと、ひらめいたのです。
大リーグには、派手な相手を威嚇する入れ墨の選手とか、チャラチャラ金銀財宝を首のまわりに付けたり、ガムをかんでペッとグランドにはき出したり、三振すると怒りをバットに八つ当たりしたり…と、感情をむき出しにする派手めの選手がそこそこいるなかで、マウアー選手は絶対にそんなふるまいはグランドでもしません。
ほら、どこか松井選手に似ているでしょ、松井選手がベンチでガム噛んでるのって、見たことあります? ないでしょ。さて、これだけ活躍しているマウアー君なのに知名度は全米に轟きません。さっぱり、静かすぎて…。NYYのジータ選手の若い頃は「ニューヨークの貴公子」と異名をとりましたが、大差です。
では、彼の特徴はないのか? あることはあるのですが、それは「もみあげ」しか見当たらないのです。そう、「もみあげ」です。それしか見当たらないのです。今時「もみあげ」が特徴なんて、そんな古風なヘアースタイル、明治時代の話かい、なんて日本のオナゴたちから言われそうですが、それほど几帳面な「坊ちゃん刈り」スタイル。とにかく、この選手、本当の意味でやさしいのですよ。で、その「もみあげ」を子供に貼り付けるってシーンをCMで流しました。これがウケたのです! CMの効果あって、ようやく全米にマウアー選手の名前が浸透していったようですよ。
球場のショップでは、「マウアー君のもみあげ」を売っていると聞きました。
んーー、おもしろいけど、ボクは…それ、遠慮しておく…。

ツインズの監督さんの風貌は、どこか、むく犬系老犬のお顔だちですが、そのガーデンハイヤー監督は、マウアー選手のことなると顔をくちゃくちゃにして目がなくなる笑顔になって息子を語るように、
「10代からスターだったのに、そういうそぶりが全くないんだ」
「地元出身で期待もプレッシャーも高いのに、動じることもない。試合に臨む姿勢、練習態度、研究熱心さ、どれをとっても素晴らしい。どこまで進化していくのか、楽しみな選手だよ」
と、もう手放しの大絶賛です。

さて、このマウアー君。昨日の試合で新生エンジェルスを研究したようですねぇ…。
松井選手の配球の攻め方に違いがある。昨日はインサイド攻めが続く。今日は一変して外角を攻め抜き、松井選手を錯乱しはじめた。いつ、インサイドが来るのか…。高めの球で振らせたり、外角球を打たせたり…と、マウアー君が独特の配球で4番・松井選手を攻めまくってきた。ボクが人知れずそっと陰ながら応援している新人の8番・ウッド選手は、インサイドワークだけの配球で簡単に片付けられているのがなんともくやしいです。「ウッドぉ、お前さぁ、なめられんなよ、なッ! もう少し、頭使えってばぁ」とでも、言いたくなりました。とくに、9回先頭打者でまたしても三振とは…。淡泊すぎるんですよね。まあ、今日、とにかくセンター前にヒットが出ましたからいいとしても…。

昨日ホームランを打った恐怖の5番打者・ケンドリー君もまた、マウアー捕手にやられっぱなし。インサイドとアウトサイドの横の出し入れで翻弄させておいて、ストンと落す…。4タコ喰らっちゃいましたから。
もうぉ、マウアー君たら! 「ケンドリーに1本くらいサービスしてよねッ!」テレビの前でそうぼやいたのはボクでした。挙げ句の果ては、立ち上がりがまったくうまくいっていないエンジェルスの先発・ソンダース投手から1回いきなり先制の2点ホームランまで打つ始末でしたから。

まったく。
今日の試合はマウアー捕手一人にやられました。考えてみれば、両軍とも地区優勝の常連チームです。簡単にSweepは出来ません。これで1勝1敗同士。
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松井選手はこのデータをけっして無駄にするような選手ではありません。明日は「勝負だけ」という観点でこだわれば、おもしろくなってきました。

マウアー捕手、明日はほんとに君とガチンコ勝負させてもらいますから、ねッ。
松井選手を軽く見てると、痛い目に遭いますから…ええ、そうですとも。あ、それから、ウッド君。監督さんの気持ちに甘えてばかりいないで、実力を発揮してみぃ。君の才能は人一倍だということは知ってますから。マウアー選手に負けずにがんばれウッド選手!背番号3が泣いてるぞぉ。

さあ、明日です、明日!

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(写真はMLBサイトより)
…NY152…
by mlb5533 | 2010-04-08 00:44 | 第八章