銭湯談義は150本目の「アレ」

松井選手の大リーグ通算本塁打150号がいつ飛び出すのかとメディアは忘れずに書き続けてくれる…。ボクも毎試合そのことは気がかりだから、仕事中でもふと、「そうだ、150は出たのか…」との自分の心の声が頭をよぎる。

昨日、職場近くにある銭湯に行った。ここ本郷には2軒のお風呂屋さんがある。大通りに面して事務所の隣に建つスーパー銭湯系と、路地を入ってしばらく歩くと伝統的なお風呂屋さんが出てくる。湯質が違うのか、伝統的お風呂屋さんの湯はあがっても体が冷めにくい。職場に戻ると汗が止まらないから、Tシャツ一枚で十分。で、下駄箱だが、どうしても「15」が気になって…。「55」は、いつも先客が使っている。2軒の銭湯の違いは湯質だけではなく、客層が違う。スーパー銭湯系はビジネスマンと近くに柔道で有名な国際的道場があるから、それ系の若者が来る。伝統的お風呂屋さんは地元民ばかりだ。ボクは夜に銭湯に行くことはなく、だいたい仕事中の4時頃付近。なので、年寄りばかり。年寄りって、子供みたいになんでも平気で話しかけてくる。で、先日小雨の中だった。
とにかくこの風呂、めっぽう江戸っ子風呂とでも言うか、あっつい。
「あつッ!」「元気いいねぇ」「はぁ…」
「どうだい、最近マツイは」「ちょっとヤバイですかねぇ」「らしいなぁ」と、平気で話しかけられる。
ここ本郷は、ここは新都市開発でずいぶんたくさんの地元店が姿を消している。床屋さんにラーメン屋さん、畳職人、歯医者さん、文房具店に下駄屋さんなどなど。ボクがここに来て早15年以上になるが町並みは年々ビジネス街的に様変わりしている。大空はあの頃よりも半分に減っただろうか…。
様変わりはあっても、人の心はさほど変わらない。ここ本郷は、筋金入りの巨人軍ファンのお膝元。すぐ近くには後楽園の「ドーム球場」がそびえ立つ場所柄だ。地元感覚を無視すると風呂の湯加減はますます熱くなるので気をつけておく。知らないジッチャンに話しかけられたら、まずは巨人の悪口は言わないことが、ここのルール。

「赤は似合わねぇなあ、マツイは」否定的だからといってもそのまま同調して返すとマズイ。松井選手がどこに行こうとも、この地元ジッチャンには「元巨人軍の4番」であり「巨人軍の優等生」であり「長嶋監督さんの秘蔵っ子」であり「日本一のホームランバッター」だと思い込んでいる。そして、松井選手は「オレが育てた的感覚」もここにはある。
「でも見慣れましたけど」「そうかい、そう言えばだんだん気にはならねぇなあ赤でも、よ。年寄りじゃあるまいし、アメリカじゃあ若いモンも赤の服を着るのかねぇ」「らしいですよ」「マツイがうたねぇとかてねぇじゃねぇか。マツイも大変なチームに行ったモンだ。苦労してるなぁ」「そうでもないですよ、マツイは楽しんでるみたいですけど」「ならいいけどよッ」
そしてこのジッチャンが「はやく150本目、打ってくんないかねぇイライラしちゃうよ」

こんなジッチャンまでも、太平洋を越えたトツクニでプレーする松井選手を応援している。
本日、久々にタイムリーを打ったが150本目の「アレ」はまだだった。大差で勝っていたせいか、7回で松井選手は交代したが、9回がヤバかった…。つい最近もこんな試合があった。あついなぁ、まったく。まあ、時間の問題でしょうがしかし江戸っ子は気が短いから…。
今日は日本では土曜日。またあのお風呂屋さんに行こうかなあ。あのジッチャン、来てるかも知れないし…。


…NY152…
by mlb5533 | 2010-06-19 09:45 | 第八章