「貯金2」で見たゲレン監督さんの好采配

おはようございます。
先週は大阪、京都と出張。昨日からは自分が担当する新しいゼミをしていたから、MLBの結果は見て判ってはいたが書く元気が出なかった…。まあ、いつもの筆無精です。

さて、昨日。オークランドはテキサスに勝って成績を19勝17敗とし、「貯金2」にした。今季初めて勝ち数を「大幅」に増やしました。そんなオークランドをメディアは「貯金2の壁を突破」と、表現しています。5度目の挑戦でしたからそんな書き方をされての祝福になったのでしょう。
確かに「貯金2」という数字は「夢」を膨らませてくれます。昨日までオークランドは、5月に入ってから6勝3敗の好成績です。4月末から5月2日のテキサスとの4連戦を3勝1敗の勝ち越しに出来たことが好成績の始まりだったようです。松井選手がオークランドに移籍したとき「若くていい投手が多い」と言っていましたが、将にその通りでした。ヤンキースなどのスターチームに比べたらまだまだ無名の選手たちですが、楽しみなチームです。昨シーズンのワールドシリーズで活躍したジャイアンツの若き4番打者・ポージー捕手を彷彿させる選手がゴロゴロしています。

選手たちの活躍が目立ち始めたオークランドで、それ以上に感心するのがゲレン監督さんの采配でしょう。松井選手ファンのボクとしては、松井選手が「2試合スタメン落ち」なんて書かれると、ムッとはしますが、メディアに対するコメントがいつも「やさしい親父せりふ」です。常に各選手たちを賞賛しています。それでいて、「責任」をとらせた采配が続きます。とくに投手陣にはそれを感じます。先発は「100球は投げ込んでこそ先発投手です」と言わんばかりです。中継ぎ、抑えの投手陣にも厳しい采配を感じます。

松井選手がスタメンから外れると日本のメディアは書き立てていますが、4番のウィリンハム選手も適当にスタメンから外しています。そんなときは必ず松井選手が4番に座ります。昨日はウィリンハム選手が大暴れしてくれました。彼には超珍しく、主審に抗議までしていたようですが、これもゲレン監督さんの采配の副産物だと思います。
いつのまにか、「チームの勝利」を最優先する、との監督さんの思惑が各選手に行き届き始めた証拠でしょう。チームが勝ち進んでくると、チームは楽しくなってきます。眠っていた能力が目覚め始めてきます。投手陣はますます安定してきますし、打撃も勝つ打撃をしてきます。
現に昨日です。
OAK 7-2 TAX
でしたから、オークランドはヒットをたくさん打ったのだろうと思われることでしょう。しかし、ヒットの数だけ見たらOAK 4-9 TAXなのです。7回までOAK 3-1 TAXで、オークランドはウィリンハム選手がホームランしたとはいえそれを入れてもわずか2本しかヒットを打っていません。
4月は10安打もしているのに得点は2点、3点で負けたなんて試合も続きましたが、5月に入ってから戦い方に明らかに違いが出てきました。この違いを引き出しているのがゲレン監督さんの采配の結果と思われるのです。

故障者が出ているチームもありますが、オークランドは投手陣でも打撃陣にも、まだひとりも故障者が出ていません。これもまた当たり前に見えますが各選手に「責任」を感じさせるゲレン監督さんの采配なのかも知れない、とボクは思っています…。

さあ、ここでひと安心は出来ません。「10月決戦」を現実にするためにも、まずは目前のテキサスに勝ち越しをしてホームに帰って来ましょう。今月はオークランドにとって、厳しい試合が続きます。
シカゴ3連戦、ロスとの6試合、ジャイアンツと3連戦、そして月末からはヤンキースとの3連戦が待っています。「貯金2」なんてアテには出来ません。強豪揃いとの対戦です。長いシーズンですが、この5月はキツイ。5月末になったとき、果たしてどれだけ「貯金」ができているか。
今日はおそらく松井選手が「久々」に先発するはず。「アレ」ですよ、「アレ」…こういう時は期待していいですぞ。


…NY152…
by mlb5533 | 2011-05-11 07:17 | 第九章