デイトン・ムーアGMが演出する「夢舞台」

ロイヤルズの「快進撃」はいまや全米、いや、おそらく全世界のベースボールファン以外でも、スポーツニュースになり、世界各国に報道されていることでしょう。
今季MLBの最高の話題になってしまったことだけは確かです。

なぜこれほど各マスコミはロイヤルズの躍進ぶりに大騒ぎするのか…もちろん、理由があります。

いまさら、ですが、こんな弱っこちぃMLB球団って今まで観たことがありません、ボクは。
この際はっきり書きますが、1996年に球団史上初の最下位に沈み、2002年から06年までの5年間で4度シーズン100敗を記録してます。1986年以降、2013年までの28年連続でポストシーズン進出を逃していますが、これは(MLBだけでなく)北米プロスポーツ史上2位の不名誉な記録なのです。
100敗を4年間もすれば…ファンはいなくなると思うでしょう。ホームで戦っても、対戦チームにとっては完全な「お客さん」だったし…。

なのに、突然、なんでこんなに強いチームになっちゃったの…か?

選手たちの活躍は、もう観ていて「すばらしい」の一言です。ほんとにこのチーム、あのロイヤルズかぁ?って、疑りたくなるほど、モノ凄く強いです、今は、その「強さは世界一」と堂々と評価する解説者もいるほどですから。

試合運びも試合を追うごとに、断然違ってきています。
アスレチック戦では、青木選手があの土壇場の場面で犠打を打てたから勝てたことは事実。
あの逆転劇をきっかけにして、地区シリーズで対戦したアメリカンリーグ勝率第1位・エンジェルスに対して、盗塁すると警戒させておいてのホームラン攻勢も絡めて3連勝です。圧倒的勝利です。
彼らの戦い方はまるでエンジェルスを観ているようでした。

いよいよ、リーグ優勝決定戦では、猛打のオリオールズを相手に、
8-6
6-4
と、ムスタカス選手のホームランが光っています。
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スモールベースボールと言われたロイヤルズが、一転して長距離砲も打てるチームであることを立証しています…。この隠れていた能力が浮上してきたのでしょう。だから、おもしろいのです。


で、ボクは、ふと思ったのです。ロイヤルズのチーム創りを…。

日本の野球界と違って、大リーグには「GM」という仕事があります。まさに、チームを作る人、です。大リークには、有名なGMが大勢います。ヤンキース、アスレチックス、レッドソックス、カーディナルス…ストーブリーグになれば、彼らの動向が来季の各チームの戦力を占えるというほど、活発です。

そこでボクはロイヤルズのGMって誰なんだろう…って、興味を持ちました。
すると…、ロイヤルズのGMは「デイトン・ムーアさん」です。

彼は今季、青木選手をトレードでミルウォーキー・ブルワーズからカンザスシティ・ロイヤルズに加入させた人物です。
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青木選手は、ブルワーズで出塁率.356を記録して、リードオフマンの役割を十分に果たした選手です。デイトン・ムーアさんが青木選手を獲得したとき、「このトレードで、真のリードオフマンを手に入れたと思う」とコメントしました。また、ムーアGMは「出塁率の高いノリを1番に置くことで、相手にプレッシャーをかけることができ、打線に磨きがかかる。私たちの見立てでは100得点はいける」と、青木選手の活躍に期待を寄せていたものです。

デイトン・ムーアさんは、2006年にロイヤルズのGMに就任。
一塁手のエリック・ホスマー、マイク・ムスタカス、ジャロッド・ダイソン、テレンス・ゴア、グレッグ・ホランド投手、ブランドン・フィネガン投手などをドラフト指名。
ロレンゾ・ケイン選手たちも、
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トレードで獲得と、とにかく現在の活躍しているすべての選手たちと直接関わっています。デイトン・ムーアさんのGM就任以前のDHビリー・バトラー選手、
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アレックス・ゴードン選手たち、
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全員が今季、大活躍しています。

現在の試合出場40人枠のうち、22人が生え抜き選手というのも、ロイヤルズが強くなった原因がうかがえます。だって、これ以上communicationのとれるチームはないでしょう。1A、2A、3Aと一緒になって努力してきた仲間たちといま、ポストシーズンという大舞台で戦っているのですから…。選手たちも一致団結、それを影で観ているデイトン・ムーアさんが一番興奮しているのでは、と察します。
日本的に言えば「手塩にかけた若い選手たち」が、ここまで育って、ここまで戦える本物の大リーガーに育った事実。
「2014年に、ワールドシリーズを制覇する!」
と、コミットして作り上げたデイトン・ムーアさんの手腕。なんだか、昔々五〇年代のヤンキースを彷彿させてくれる話題ではありませんか。

今季のMLBは見所がないのかなあ…なんて思っていたけれど、なんのなんの。
見所はあります、あります…。

デイトン・ムーアさんが「演出」した新生・ロイヤルズの舞台、「夢試合」を存分に楽しませてもらいましょう…。
かつて、松井選手が観ていたあの「夢」…を、ボクは今、デイトン・ムーアさんと一緒になって追いかけます。
久々に感じる透明感のある感動と、生きている証の「夢物語」を見届けましょう…。

がんばれ! カンザスシティ ロイヤルズの全選手たち!
がんばれ! デイトン・ムーアさん!

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…NY152…
by mlb5533 | 2014-10-14 04:00 | 第二部