2015年の最終ドラマが始まる…

2015年晩秋。
ここ太平洋から真東に9000㎞。遙か遠くの国、アメリカからボクの目とボクの心を掴んで離さない報告が、こうして連日届きます。ニューヨークの天候はすでに5度Cとこのと。雪が降ってきそうな寒さの中で、男たちの熱い戦いが繰り広げられています…。

MLB(Major League Baseball)ポストシーズンの試合中継です。
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ボクにはポストシーズンなんて弱々しい表現では間に合わず、毎年このシーズンになると「10月決戦」と勝手に名をつけて、ひとり楽しんでいます。それにしても、今季は「青の時代」、記事を書いていても、つい混乱します。それほど「ブルー」が目立ちますね。

いままで散々MLBを観戦してきたボクですが、今季ほど熱烈に応援するチームがないことは珍しい。メッツ、カブス、ロイヤルズ、ドジャース、ナショナルズなどなど、162試合のなかで多くの新人選手の活躍が盛んだったシーズンも珍しい。なので、そのたびに「今日はどんな試合をしてくれるのか…」と、たのしみでした。
そして「10月決戦」にまで立ち上がったチームです。ボクには、どのチームにもWS制覇をしてほしいとさえ願っていました…。

ボクを魅了するのはなんと言っても、MLB選手たちの圧倒的スピード感です。
日本人の常識を遙かに超えたaggressiveなプレー。ボクはそこにMLB各選手のひとりひとりから人間的勇敢さを感じ取れるのです。他では得がたい力強い感動を毎試合、ボクは彼らのプレーから感じ得ています…。

「10月決戦」に上り詰めた各リーグの5チームには、共通点があります。
もちろん、この条件は今季に限ったことではありません。4チーム時代からでも同じ、必ず各チームが持ち合わせているチームカラーです。
それは、絶対にチーム全体が「家族的」であることです。とても不思議なことなのですが、この「家族的と感じれば感じるほど、そのチームはWSに勝ち残り、さらにはWSを制してしまいます…。

自分たちのチームを「家族なんだよ」と言って憚らない選手たちがチームを作っているということです。だから自己犠牲のプレーは当たり前なのです。進塁打に送りバント、走者との連係プレーなど、実はこの辺のプレーがいとも簡単にやってのけるチームは短期決戦にものすごく強みを見せます。「チームの勝利のために」とは、「家族的」である証拠です。

ベンチで、失策をして落ち込んでいる選手がいたら「さあ、顔を上げよう!」と、励ます選手がいたらそのチームは彼らにとっては、兄弟みたいなものなのです。それがあたり前に、年間の試合162試合全部にやり通しているチームが「10月決戦」に上り詰めてきます…。ボクは、長年MLBを観戦していて、そう感じています。

これはボクは持論ですが、チームを「家族」といえる米国人は最大限自分のチームの結果を大切に出来る、という意識を持ち合わせています。逆に言えば、戦う前から自分のチームを「家族なんだ!」と言う選手が多いチームは「10月決戦」に上り詰めてくる可能性が大、と言えます。パイレーツもそうでしたね。

どんなにホームランをかっ飛ばす超派手な選手がいようとも、20勝投手がいようが、絶対的クローザーがいようとも、例えば自軍のベンチ内で殴り合いの喧嘩をするとか、チーム内で「おれがホームランを打てなくなったら、お前のせいだからな!」とか「お前のせいで負けたんだ!」とか、いかにもチームの大黒柱面を気取っている選手がいようものなら、そんなチームはどんなにすごい記録を持つ打者がいても、真の「優勝」は得られません。

野球の勝利とは、チームプレーが出来る選手がいるか否か、で決定しています。それは、洋の東西を問わないのです。
ボクは野球というスポーツはそういうものだと、確信しています。また、そういうチームをファンは大事にしたがるのです。誇りに思っているのです。

そのいい例が、皆様もご記憶に残っておられるでしょうが、ニューヨークメッツの「背番号4」の「涙のトレード事件」ですね。
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そうです、ウィルマー・フローレス選手の7月29日、「涙のトレード事件」を覚えておられると思います。なにをどう勘違いしたのか、それとも本当の話なのかはこの際棚に上げますが、「ボクはトレードに出されちゃう…!」と、大好きな大好きなメッツから「ひとりさみしく去って行く身なんだ…」と、まるで日本の演歌みたいなっちゃって、守備についたフローレス選手は大粒の涙を流していました。球団は試合直後、慌てて「トレードは破談!」と発表。そして、その2日後でしたよね、逆転ホームランをたたき込んだのが、このフローレス選手。しかも相手チームはホームラン打者勢揃いのナショナルズとここまで台本が出来てしまうと、真剣なMLBの試合ではありましたが、まるでコメディーみたいな、普段ならあり得ない漫画チックな結末としか言い様がありません。

涙ながらにホームインしたりしていましたね…。ボクもおかしくなって笑っちゃいましたが、肝心なポイントは彼の心を掴んでいたのは「家族としてのボクのチーム・ニューヨークメッツ!」という絶対的信頼と仲間意識です。あの時期メッツはまだ優勝戦線に明確に上ってはいましたが、まだまだでした。
ボクは「ヤバイ、今季のメッツは!」と感じたのは、この事件からでした。

さてさて、さて。
まあ、そのなかで、ボクが唯一目の離せないチームはドジャースです。本日、ドジャースの大黒柱・カーショウ投手が「10月決戦」で、キャリア初、やっとこさ、勝利投手になれました。あ~あ、よかった! 
しかもお相手はメッツですよ!
心境の複雑さ…。どうあれ、これでドジャースタジアムでの決戦が決まりましたね。でもね、んーー、結果から見て、ある選手の一つのプレーが勝敗を左右してしまったように見えますが、ボクはプレーそのものではないのですよ。その後の姿です。監督さんがなだめているのに、ベンチ内でヒスを起こしても仕方がないです。結局、マッティングリー監督さんは今季で契約ストップ。しかたないと思います。現在のドジャースの監督さんになる方は難しいと思います…。

そして、シカゴカブスが12年ぶりにリーグ優勝決定戦に進出!
NHKBS放送「ワールドスポーツMLB」解説者・小宮山さんの楽しそうな声が早々ときこえてきそうです…。実は、ボク、2002年にメッツの試合を見に行ったのです。確か…9月だったと…。残念ながら負けてしまったのですが、そのとき小宮山投手がマウンドに上がって頑張っていた姿を見るチャンスがありました。もちろんあの頃も素敵な選手でしたが、いま日本で数少ないMLB解説者の中で、田口壮さんとのお二人のコンビは、まことにいい感じです。仕事が嵩んでもこの番組は見落とさずに楽しみにしていました。田口さんの姿が来季から見られなくなるのは、正直、さみしいです。このシーズン、おふたりの解説には興味深く楽しませていただきました。
今日知ってのですが、田口さんは現地に取材に行かれるとのこと。どんなお話が伺えるのか、これも楽しみです。
実はボク、体調さえよかったら今は渡米していました…。いやいや、実話です。シアトルのお友達を介して切符の手配までしようとしたのですが、残念! でも、ドジャーズが、そして、青木選手が見られなくなったのでやっぱり、特等席NHKBS中継でお楽しみです! 日本茶をいただきながら…ねッ。


さて。
ロイヤルズVSメッツ
ですよ…。んーー、ボクはロイヤルズの打撃が上回っているように気がしますが、ねぇ…。
スーパーマンのふるさと、カンザス州。アメリカ合衆国のド真名。カンザスシティを本拠地にして「カンザスシティ・ロイヤルズ」がWSに勝ち上がってきましたが、これは…162試合を通して感じていたことですが、ここに上り詰めたのは、順当だと思われます。みなさまは、いかがでしょう。もともとロイヤルズのチーム造りは典型的打撃チーム。昨年、あれだけ活躍した青木選手を放出したのもスモールベースボールよりも、今日でも打って打って打ち負かす豪打チームを造りたがっているようです。昨年のこともあるので、あらゆる感傷はぬぐい去って、ただただ「勝利」に一直線に進む打撃優先のプレーを見ることになるだろうと思っています。
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対するニューヨーク・メッツには、多少の感傷的物語が付きまとっていますが、果たして2015年の大詰め「10月決戦」の行方を存分に楽しみたいと思っています。なにせ、投手力が光り輝いています。打撃でも、6戦連続弾のマーフィー選手がいます。
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きっと記憶に残る素晴らしい試合を見せてくれることでしょう…

では。


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by mlb5533 | 2015-10-27 02:11 | 第二部