第三章

夢をたずさえて、松井秀喜選手は今年もまた、太平洋を渡った。
今頃はきっとフロリダに着いていることだろう…。

松井選手が大海を渡ったのはこれで五度目になった。過去四回の渡航はいずれも夢を残して、ふるさとに帰ってきた。特に昨年はひどいものだった。自分自身も、チーム成績も…。帰国すると、日本のメディアにサービスしていた松井選手だったが、このオフシーズンはまったく違っていた。まったく…である。彼の姿が消えてしまったと錯覚するほど、「その後」が伝わってこなかった。いったい、松井選手はなにをしているのか、とボクは気をもんだ。各メディアは姿を見せない松井選手の代わりを見つけていた。
そう、松坂投手の話題だ。連日報道、だった。まだ、大リーグで一球も投げていない新人投手をレッドソックスの大エース、とまで書き立てる始末だ。
松井選手が所属するヤンキースに入団した井川投手の話題は、松坂投手に比べて、ずっと地味な扱いでもあった。練習する井川投手を報じている程度である。

それにしても、このオフ。松井選手の登場はなかった。
どんな練習をしていたのだろうか…。

ヤンキースも1998年から2000年の三連覇以後、6年間もワールドシリーズ制覇の願いを叶えることはなかった。栄光を失って、今年は7年目になってしまった。なんとしても、王者の輝きを復活させなくてはいけないシーズンだ。

ヤンキースにとっても、松井選手にしても、今季は「環光」をつかまなくてはならないのだ。

松井選手の今季オフの過ごし方は、ボクたちには見せなかった。
今季に賭ける松井選手の「夢」に向かう思いは、今まで以上の決意で戦っていくように思えてならない。

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さあ、フロリダで騎士たちのキャンプが始まる。
そのなかに、確実に春の訪れを待つ松井選手の快音が響いているはず…。


いざ行かん、「夢の舞台」に!


いよいよ、第三章の幕開き、です。

…NY152…
by mlb5533 | 2007-02-18 03:01 | 第三章