2006年 12月 22日
初めてのニューヨークで
井川投手が所属する阪神タイガースはいまや日本プロ野球では、人気ナンバーワンと聞きます。全国に多くのファンを擁するチームだそうですが、ボクは東京生まれの東京育ちですから、子供の頃から巨人軍を友だちにして育ちました。そのせいで、他球団がいかに人気が上がろうともさほど関心は湧いてきません。かといって、現在の巨人軍選手をどれほど知っているのか…と、問われると、残念なことに昔ほど注目してはいないのです。たまに、巨人軍情報を見聞きしても、まったく名前はもとより、ポジションさえ知らない選手もいるほどですから。
ボクの野球への関心事は、もっぱら「ニューヨークヤンキース」ただひとつです。
お陰で、日本球界のニュースよりもMLBたちの選手の情報が気になります。
とくに、松井秀喜選手がヤンキース入りしてからは、ボクの私生活さえ変化しました。朝、早く起きるようになったのは、松井選手とヤンキースの選手たちのお陰です。早朝から始まるBS1での生中継を見るためです。
ヤンキースとの出逢いは…結構昔です。ボクがひとりで生活していた頃でした。
でも、あの頃のヤンキースには…さほど威張れる想い出はありません。それでも、スタジアムには通ったものです。
初めてのアメリカが、ニューヨークでした。まあ、東京とさほど代わり映えのしない都会としか見えていませんでした。まだ、友だちも出来なかった初めてのニューヨーク…その頃のボクです。
仕事が済むと別段行くところもなく、黙ってアパートにもどってさっさと寝ていました。そのうち、生活にも慣れてきて劇場やリンカーンセンター、映画館にジャズライブ、電車に乗ってブルックリンへ、と足を伸ばしていきました。ひとりでスタジアムに行けるようにもなりました。
そして、誰もがそうなるようにボクも例外なく、現地の友だちが出来ると、NYの底知れぬ魅力のとりこになったのです。そんなNYの生活がいまでも懐かしい想い出になっています。
こんな個人的な想い出と、井川投手となんの関係があるのか…と、不思議に思われる読者もいることでしょう。ボクは井川投手のことをよく知りませんから、サイトで彼の記事を様々読んでみました。
そうしたら、こんな記事が目にとまりました。
「初めてのニューヨーク」だの
「パークで走る」とか言うし
「とりあえず、ニューヨークという街を見てみたい」とか
「長距離移動対策」だの…と、
なんだか、おもしろい投手だなあ、と親しみを感じました。
折角、ニューヨークに初めて行ったんだったら、せめてミュージカルを一本くらい見たら? と、助言したくなります。が、それはNYの魅力を知っている人の言い分なのです。
井川投手にとっての初めてのニューヨークは、「仕事」です、との気構えなのでしょう…。なんだか、遠い昔のボクみたいです。でも、きっとみんながそうなるように、井川投手も現地で友だちが出来るでしょうから、絶対にNYの魅力のとりこになることでしょう! もしかしたら、朝靄の残るパークで友だちと一緒になってランニングする井川投手の姿があるかもしれない…。
NYの友だちに、ミュージカル俳優がいます。ステージでは大変な人気です。でも、ステージが終わると自転車で買い物に出かけたり、ビレッジまで自転車で来ます。大スターなのに…。でも、それがNYでの上手な生き方なのかもしれません。
井川投手は、ニューヨークと五年間の契約をすると聞きました。五年間、NYで生活したとしたら…そして、気の合う仲間たちと出逢ったら、きっと彼はもうMLBから離れることはないと思います。日本球界に戻ってくることはないだろうな、と…。人付き合いはそんなに上手な選手には見えないだけに、底抜けに明るいジータ選手やデイモン選手、親切なジョンビ選手、暢気なカノー君たちと混じってプレーしていくうちにきっと彼にもベンチで「スマイル」が飛び出すようになることでしょう…。松井選手もそうなように。
まだ、正式契約はしていないけれど、ボクから井川投手に個人的なリクエストがあります。
是非是非、ヤンキースで王建民投手と組んで「オリエントペア」とかなんとか…親しみのこもった呼ばれ方で、メディアから書き立てられる活躍をして下さい。あんまり、力みすぎないで…。ニューヨークを存分に楽しみ、そしてニューヨークを「我が友」にしちゃったら、きっときっと井川投手は、ヤンキースで大成功するはずです。
ボクは、井川投手の今までの歴史を知りません。しかし来季から、誰よりも井川投手の理解者になっていることでしょう。そして、誰がなにを言おうとも、ボクは井川投手の味方です。
きっと、松井選手もボクと同じように、あなたにこう言うでしょう。
「井川慶投手、ニューヨークヤンキースにようこそ! 」
…NY152…
by mlb5533
| 2006-12-22 05:56
| 第三章