熱い「10月」の幕開けだ!

さあ、「熱い10月」の開始です。

いま全米各地では、共通の「あの夢」を抱いた男たち200人が集まっています…。
全員、埃ひとつない真っ新なユニフォームに自分の誇りを現し、ひとりひとり、思い思いの表情で…。

個人は祖国も違い、信仰する神も違い、家庭がある者もまだない者も、それぞれの人生観が違っていても、いまここだけは目的をひとつにして集まり、チームとなった。
「団体の行動」という「個人の力」では到底かなわぬ「パワー」を蓄えて、わずかひとつしかない「環光」を目指して、この「地上」で、正真正銘の男たちのドラマをボクたちに見せつけてくれる。年に一度しか見られない緊迫した透明感がボクには眩しい…。
恐れと不安がやがて解けて、変わりに、期待と希望でこの身が大きく膨らんでいく。

果たして、今季2006年「MLB舞台」に立った200人の選手たちは、ボクにどんなドラマを用意してくれたのか…。

この「10月の舞台」見たさに、ボクはヤンキースを追いかけた。

昨年、松井選手が最後の打者だった…。ボクにとって、あれ以上の悔しさはない。学生時代にもなく、その後もなかった。ボクの人生で初めて味わった屈辱感だった。1塁まで走った松井選手の姿に、あの瞬間、体が冷えて大きなため息がボクの肩を落とした…。

…そして。
あれから街路樹の葉々が茶色に染まって風に落ち、冬が来て、また桜が咲いた。半年の時間がボク人生を横切った。

信じていたとおりになった。松井選手はまた開幕4打数4安打、3ランホームランまで打ち込んでの大活躍だった。ヤンキースタジアムの左翼に彼はいる、いつものように…。しかし、5月。あのことが起きた…。ボクはほかにすることもなく、仕事に戻った。仕事だけになった。気になって職場のPCで隠れるようにしてサイトを読む。
「夢」を抱いた自分が悔しくなった。6月…7月…8月と、時が流れるほどに「夢」がしぼんでいった。

あきらめかけた「夢」なのに、9月だった。松井選手がいる! 帰ってきた、あんなことがあったのに。
4打数4安打…。観衆の大拍手が響き渡る。
もぉ~~、人の気も知らないで! 松井選手、アンタねぇ~~、まったくぅ、もう。骨が折れたんじゃなくて、骨が休んでただけでしょ! もぉ。4の4だって、さッ! 打ちすぎ打ちすぎ、明日にとって置きなさいませ、よぉ~~。
1シーズン開幕を二度やった選手は、大リーグでは松井選手が史上初だろう。
うれしいくせに、カッカとまたこころの火種が燃えてくる…。

「復活 松井選手」

松井選手の「夢」はボクの「夢」でもある…。
きっとこの「夢」は、ベースボールを愛する全世界の人たちの共通の「夢」に違いない…。

その中でボクが自分で選んだのは「松井選手の夢」だ。
だから選んだ責任が生まれ、実感し、当然ボク自身の「夢」になった…。

さあ、行こう! ヤンキースよ! 松井選手よ!
「環光」を目指して! 力の限り、思う存分「10月」を戦ってください。
太平洋を越えた反対側の国から、デカイ声出して応援していますから。

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日本時間10月4日。
この日、ここにヤンキースがいることを当然のようには見てはいけないとボクは思った。というのも、今シーズンは、成績こそ97勝とダントツの勝ち数ですがここまでに至るヤンキースは例年になく至難が続いたシーズンでした。
開幕間もない5月には松井選手のあのことがあり、シェフィールド選手の肩が故障したり、期待のカノー選手もまた故障でチームから離れていました。ジョンビ選手もまた故障を抱えたままの出場と休養が繰り返し続きました。そのうえ、A・ロッド選手の不調はメディアの攻撃にあって、いつもの笑顔がベンチでは見られなくなったものでした。挙げ句の果て、チーム間でのゴタゴタをまるでゴシップ扱いもされてきました…。
投手陣は不安定が続きました。結果論で言えば19勝の王建民投手でしたが、もし、彼の成長とがんばりがなかったとしたら…と、想像すると背筋に寒気が走るほどです。
様々な困難や雑音が絶えなかった今シーズン。

一方では、故障者の穴埋めでシーズン途中にフィリーズからライドル投手(今季12勝10敗)にアブレイユ選手、そして新人カブレラ選手の活躍が光ります。彼らの大活躍があったからこそ、夏場を乗り切ることが出来ました。

こうして我がヤンキースの選手たちは、この日10月3日、YankeeStadiumに25人の選手が勢揃いしました。

さあ、いよいよプレーオフ。

米国国歌がいま全米各地のグランドで響き渡っています…。
東はニューヨークで、西はオークランドで、サンディエゴで。その後はロサンゼルスで、セントルイスで、ミネソタで、そしてデトロイトの各都市で米国国歌が流れることになります。

4月からの半年間の162試合。それに勝ち残ったのチームは、
『ナショナルリーグ』
ニューヨークメッツ
サンディエゴパドレス
セントルイスカーディナルス
ロサンゼルスドジャース

『アメリカンリーグ』
ニューヨークヤンキース
ミネソタツインズ
オークランドアスレチックス
デトロイトタイガース

以上8チーム。200人の男たちです。この中に、ヤンキースの松井選手がいる。

プレーオフ第1戦の結果は、
NYY8-4DET
勝利投手 王建民(1勝)

a0094890_18574982.gifジータ選手がもの凄い。5の5、2塁打2本、本塁打1本!
今日の試合はジータ選手の活躍で勝ちが決まった。
ジョンビ選手の本塁打はジータ選手の活躍の陰に霞んでしまった。

さて、もうひとつのNLプレーオフ。
OAK3-2MIN

オークランドの1勝でした。
勝利投手はジト投手(1勝)
サンタナ投手は負けてしまいました。

松井選手は音無しでしたが、きっと明日の「ドラマ」にと、取ってあるのでしょう。

(コラージュは筆者/MLBサイトより)
…NY152…
by mlb5533 | 2006-10-04 20:44 | 第三章