New York に初夏の輝き …若獅子ふたりの熱投…

a0094890_10403661.gifなんと後味のいい試合だったことでしょう…
さわやかな初夏の香りが漂うセントラルパークを想い出したほどでした。

限りなく透明で、そして新鮮。はつらつとプレーする「ふたり」の青年投手が、今日、ブロンクスで投げ合あいました。

ニューヨークヤンキース対ボストンレッドソックスの戦いは、100年間も続く好敵手同士です。
この歴史の中に割って入ったのが、「ふたりの青年投手」です。

若者ふたりの熱投ぶりに、5万5141の人観衆の瞳は、そのマウンドに釘付けにされたことでしょう。
もし、ボクがこのスタジアムで観戦していたらきっと「スポーツ芸術作品」でも眺めているかのような、そんな錯覚に酔っていたのではないでしょうか… いい試合だった。

素敵な試合を見せてくれたものです… 試合後、ボクは呟きました。
「また、見せて。君の力投を…ポーリー。また…ここで逢おうぜ。約束だよ…」
って。なんだか、高校野球でも観戦したような、そんなさわやかな想い出をボクにプレゼントしてくれた試合でした。

ここ、ブロンクス「ヤンキースタジアム」に、またひとつ、新たな「伝説」を創ってくれた…

ボストンの新人デビット ポーリー投手
a0094890_1040507.gif

ご紹介しましょう。
ボストンレッドソックスの青年投手の名前は、「デビット ポーリー君」です。
1983年6月17日生まれ、満22歳!
2001年にパドレスのドラフトで8巡目。高校生でした。
その後、レッドソックスの傘下2Aに移籍して、今年5月31日対トロント戦で大リーグ初先発デビュー。
この日、8-6でボストンは勝ちましたが、ポーリー投手は4回1/3投げて自責点6。それまでは好投を続けていたのですが、5回途中で突然崩れてしまったのです。

そして、本日。ポーリー投手にとっては2回目の先発でした。

NYYのスタメンは
1.中 デーモン選手
2.左 カブレラ選手
3.DH ジョンビ選手
4.3 A・ロッド選手
5.捕 ポサーダ選手
6.2 カノー選手
7.1 フィリップス選手
8.右 バーニー選手
9.遊 カイロ選手

打順の1番から4番まで、今日の打数を合わせると、14。そのうちで、安打されたのはデーモン選手の2安打だけです。ジョンビ選手もA・ロッド選手も、完全に押さえきっています。
7回、2アウト…。カイロ選手の打球をポーリー投手が取り損ねて、安打にしてしまった。デーモン選手が連打して、カブレラ選手が4球。それで、満塁。
マウンドから降りたポーリー君は、シアネス投手に後を任せたのですが、ジョンビ選手に4球を与えて、BOS1-NYY2となって、1点ビハインド。ここまで投げて、8安打、自責点2。

我がヤンキースの若獅子 王投手
a0094890_1041823.gif

一方我がヤンキースは、王建民投手。
1980年5月31日生まれ。満26歳!
大リーグ二年生の若者です。すでに5勝を挙げています。
今季オールスターゲームには、出場を予想される目下売り出し中の青年投手!

王投手は、例によって打たせて取る投球を続けていました。
3回、オルティーズ選手にバカでっかいソロホームランを打たれたものの、ポサーダ捕手の要求どおり、コーナーを突く我慢の投球を続けました…

7回投げきって、8安打、自責点1。
「ふたりの青年投手」の投げ合いは、互角だったのです!

結局、試合の得点はそのまま動かず、
NYY2-BOS1
で、決着が付きました。

勝利投手 王建民(6勝2敗)
敗戦投手 ポーリー投手(1敗)
と、記録されました。
数字は無機質なものです。しかし、この数字をどう見てあげるかがファンたちです。

この若き投手戦の裏で、素晴らしいプレーが続出していきました。
ホームランは両軍1本づつ。
BOSの主砲オルティーズ選手が打てば、NYYは「4番打者」バーニー選手が打ち返す!

こういう日には必ず「好守備」が付きものなのが、大リーグの特徴でもありますよ、ね。
「自軍の若手をみんなで盛り上げよう!」って訳です。

両軍の選手たちのそんな気運が、ボクたちベースボールファンをしびれさせちゃうのです。

NYYの1塁手フィリップス選手が、2度もファインプレーを見せました。抜けていたら、BOSに追加点の場面でもあったのに。
そして、圧巻はカブレラ選手のフェンス越しのホームラン阻止プレーでした。
8回、ラミネス選手の飛球はあきらかにホームラン…でした。このスーパープレーに、隣にいたデーモン選手が大歓びしていました。昨日も今日も、結果から見れば「若いヤツら」が頑張った試合でしたよ。


…印象的だったのは、ベンチに戻ったポーリー投手でした。
満塁を残して、先輩投手に後を任せる。頑張ってはみたけれど、2ダン満塁。このままでは心配だったはずです。紅く染まった顔から流れる汗を拭き取る若き投手。
その隣に座ったのは、大先輩オルティーズ選手でした。
ポーリー君の膝を2度、3度と叩きながら「大丈夫!」と、真剣な顔で若き投手を励ましていました。ボクの目には、なんと素敵な光景に見えたことか…。


a0094890_10412776.gifこの上なく素晴らしい試合を、君はボクに見せてくれました。
忘れないから、ね、ポーリー君! 
ボクは君がボストンにいることを忘れないから…ね。

ボクの感謝をセントラルパークの香りに託して…
また、逢おう! ポーリー投手!

(コラージュは筆者の制作)
…NY152…
by mlb5533 | 2006-06-07 17:52 | 第三章