「YANKEES」と「GIANTS」

どこか、似ている…
と、以前から感じていました。

我がヤンキースと巨人軍、です。
その歴史といい、チームの時代の流れといい、スター選手の台頭と引退といい…なんとなく、似ている、そう思えることがあります。
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昨日、首都高速の王子インターから東北自動車道を通って栃木小山方面に走りました。仕事の資料を整理するためです。
普段クルマを運転しているときは、CDを聞いているのですが、昨日はラジオで「野球中継」を流していました。
巨人と西武の試合でした。解説者の大久保さんが大変興味深い解説をしてくれるので、流していただけの野球放送を次第に聞き入ってしまいました。確かに、いい試合です。面白くなってきました…。
巨人軍は故障明けの上原投手、西武はエース西口投手の投げあいです。昨日、さよなら本塁打を打った巨人軍清水選手が1回、先頭打者本塁打を打てば、西武のカブレラ選手も本塁打と1対1。
9回裏、新人の脇田選手が3塁打して、西武は満塁策をとりました。1ダン満塁。ケッツーを狙っての背水の策でしょう。
で、打席は清水選手。結果は、犠牲フライを打って、巨人軍の「サヨナラ」勝ちでした。

この試合のあまりの面白さに、クルマをいったん羽生ドライブインにいれて、缶コーヒーを飲みながら放送を聞いてしまったほどです。

そういえば、ボク。こう見えても、その昔、れっきとした巨人ファンだったのですよ。
記者時代、経済部でしたが「時の人」を書くこともあって、王選手を単独インタビューしたこともあるのです、ぞ。
ホント、だって! 
そのボクが巨人離れをしたのは、「90番長嶋監督」の引退あたりから、か…。
低迷した巨人軍の責任を「90番」ひとりに背負わせたような球団の処置にずるさを感じて、ボクは好ましくなかった。
それに当時のマスコミも、手のひらを返したような監督批判を繰り返していたのもスポーツ記事らしくなく、嫌気が差したものでした。
それを黙認しているかのようにボクには映る球団側の姿勢に愛想が尽きた…というのが、巨人離れの理由だった、と思います。長嶋さんがいなくなった巨人軍に関心がなくなり、日本のプロ野球それ自体にも全く関心がなくなってしまいました。
アメリカ行きをしたのは、この頃です。そして、お蔭様で、Yankeesとの出逢いができました。

「33番」が復活したとき、あれほど監督批判を繰り返したマスコミがまたしても、手のひらを返して、大歓迎の記事が踊っている。
一体、何事か…と、ボクはマスコミの豹変ぶりにあきれたものだ。時代が違う、のか。

今にして思うのは、ボクの巨人軍離れの原因は野球というスポーツを、スポーツ以外の「話題」を上乗せして「芸能記事」に仕立て上げてしまっているテレビ中継や記事なのかもしれない… かつてのように、存分に野球というスポーツを楽しませてくれなくなっているように思える。なんでここで「野球を見るのは、初めてで~~す」なんて言う「タレント」が出てくるの? という不思議さに、違和感を感じて。そんなことをしなくても、野球ファンはいなくならないのに、と言いたくなりました。

巨人軍の体質は「常勝」です。日本一、を当然、とされたチーム。その体質から、「マスコミ球団」とも言われる。ここが、他チームとの根本的な相違です。
ヤンキースも同様、これに似ていますね。「常勝ヤンキース」なのですから。米国のメディアも他チームとは比較にならないほどヤンキースの話題を取り上げています。

巨人軍は常勝の確保のため、大型選手の獲得をしてきた。
かつて、ヤンキースもそれをしてきたが、結局うまくはいかなかったではありませんか。例の80年代がこれです。
そして、トーリ監督は前任のGM体制を継投した形で、ファームでの若手育成も必要だという意見を受け入れて大型トレードをする前にデレク・ジーター、アンディ・ぺティット、ホルへ・ポサダ、マリアーノ・リベラやバーニー・ウイリアムスら、ヤンキース傘下のファームで育った生え抜き選手の成長に期待したチーム編成をし始めました。
その結果、現在のヤンキースは「史上最強のチーム」と米国メディアが賞賛するチームに仕立て上げることに成功しています。

そして、現在。

そのパワーをもってヤンキースは11年連続でプレーオフ進出を果たしています。
この実績だけでも、どのチームもできない偉業なのに、「常勝チーム」はそれだけでは許してはくれない。むしろ批判対象にされてしまいます。
米国メディアは、大金を使っているのに「ワールドシリーズでは7度も優勝を逃している」と、手厳しい。

ジータ選手の打撃フォーム
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現在、ヤンキースはご承知の通り、けが人が続出。シェフィールド選手にリベラ投手、デーモン選手も万全ではないし、クロスビー選手、チャコーン投手もパバーノ投手、その上A・ロッド選手まで。
第一、松井選手がいない。

これに似て、現在の巨人軍も故障選手が多いと聞きました。

しかし、「常勝」チーム。ヤンキースも巨人軍も首位を走っているから、すごいなあ。

昨日の巨人軍の勝ち方は、清水選手の犠打だったが、ファームから上がってきた脇田選手が3塁打を打っていたから「サヨナラ」のお膳立てができました。今年の巨人軍はファームから上がってきた選手のオンパレード、と聞きましたが、そうなんですか?
巨人軍から離れていたボクは現在のチームで活躍している選手をほとんど知らないので、お許しのほどを…。

逆転勝利にはしゃぐカブレラ選手、トンプソン選手
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ヤンキースが現在これほどの戦力ダウンを補えているのは、ファームから上がってきた選手たちの力によるものだ。
ボクのイチオシ、カノー君はじめ、フィリップス選手にカブレラ選手、トンプソン選手ら。カブレラ選手は今後松井選手が復帰したら、交代選手として活躍するだろう、なんてメディアに好評。
松井選手を押し続けているボクとしては、ちと、複雑なる心境ですが、好評なのは喜ばしい。

若手選手の起用は、実はトーリ監督にしてみれば、彼の「十八番」なのです。
そうやって、ジータ選手たちを育て上げたのだから。


この点は原監督も、ちと、トーリ監督に似ているなあ…と、思う。
ファームで泥だらけになってプレーしている選手を、ピックアップして、生き生きプレーさせる。
足が早ければその特徴を生かすし、打撃がよければ打たせるし…。
まだ、観客を呼べるほどの大スター選手ではないが、話題の波紋は広がるだろう。そして、こうした若き選手たちが再び活躍すれば、やがてはスター選手になっていくことだろう。

大リーグでは、スター選手はけっして本塁打プレーヤーだけではないのですよ。
その最たる例が、マリナーズのイチロー選手でしょう。昨年、チーム成績はどん底でしたが、観客はスタジアムに押し寄せていた。
イチロー選手が打って走る…それを観たくて、集まってきている。イチロー選手がマルチネス投手らの超一流投手から安打するそのバッティング姿を見たいのです。4-4、5-5を可能にしているイチロー選手を夢見て、観客はスタジアムに来る…。

日本のプロ野球も、きっといつの日か、そうなるとボクは信じている。
個性的なプレーヤーに対する正当な評価ができる観客たちが、日本のメディアを動かしていくだろう、と。
その「夢」を感じさせているのは、他ならない「常勝チーム」の巨人軍選手たちではないか、と思えてならないのです…。巨人軍が「常勝志向」であって、いいのです。
首位を取ることは難しいことではありません。しかし、首位を「確保」し続けることは、大変に難しい。球団側の経営事情などを考えると、それが可能なチームは、「GIANTS」ではないかなあ、とボクは思っています。

10回、逆転本塁打のデーモン選手
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全然関係ないけど、昨日、一昨日の巨人軍の試合で活躍した清水選手、太平洋の向こうで延長10回に逆転本塁打を打った我がヤンキースのデーモン選手みたい…と、言ったらほめすぎかな?
清水選手のコメントはなんだか「優等生君」みたいですねぇ。自分の気持ちをシェアすれば、もっとすばらしくなるのに。

そう、我がヤンキースの面々たちが試合後にコメントしているように…ね。





(写真はYahoo!sportsサイトより。コラージュは筆者の個人資料より制作)
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by mlb5533 | 2006-06-05 13:56 | 第三章