「球春」

「球春」_a0094890_14432256.jpgこのアパートは板橋駅から徒歩3分程度です。
駅前の商店街は夕方になると、子供連れのお母さんたちや仕事帰りのOLさんの夕食の買い物で賑わっています。大型…というより中型のスーパーの隣にはビデオ屋さん、焼鳥屋さんの隣は携帯電話ショップ。自転車さんがあったり、おソバ屋さんもあります。その上、世界で一番安くて、美味しいとボクは評価しているんだけど、陽気な中国人さんが作ってくれるお料理は地元の人気中華店。はんこ屋さんがあり、和菓子店があり、靴屋さんがあり、洋品店も並んでいます。自転車屋さんもクリーニング屋さんだってあります。

賑わう板橋駅。地元の人にとって、一番の誇りは「桜並木」がたくさんあることです。
西口駅前はいまが最高の季節。2キロ程度あると思いますが、堂々とした「桜並木」はやがて明治通りまで、伸びて続きます。クルマで走り抜けるのがもったいないので、ノロノロと20キロ以下で運転です。「桜のトンネル」を堪能できるのは、いまだけですから。

板橋駅が桜に包まれたから、ボクは今日のお昼、行きつけの喫茶店でコーヒーを飲みながら窓越しの、お花見です。西口ではなくて、この喫茶店は東口から徒歩2分程度。洋菓子タカセがありますが、窓際の席はすべておばさま達に占領されています。春の板橋はいつもこんな光景です。

さて、満開の桜花を外に眺めて、喫茶店に置かれてあったスポーツ紙を見ましょう。新聞紙を手にとって読むのは、今となってはこの喫茶店に来たときくらいになりました。いつもはPCのサイトを読んでいるのですが、今日は本物の新聞です。

「球春」_a0094890_14433957.jpg巨人軍の高橋由伸選手の活躍が写真入りでトップを飾っていました。
「セ界初!」の文字がまぶしい。開幕戦先頭打者で初球を打ってホームランしたのは、高橋選手が初めてという記事でした。それ上、チームは3-2で、接戦に勝ったことを楽しそうに書いていました。
開幕戦を投げた若きエース・内海投手のコメントも読みました。広島の黒田投手の熱投や、中日に移籍した中村ノリ選手の活躍なども大きく写真入りで報じています。巨人ファンでしたが、03年から日本の野球は見なくなりました。あれほど長く付き合っていた巨人軍にも、関心が薄れ、いま選手達の名前を新聞で読んでも、各選手の活躍ぶりを知りません。名前さえ知らない選手もいました。
でも…読んでいるうちに、
「今年の日本球界は面白そうな話題が多んだなあ」

いま、ドラマの幕が開いたんですね。今季から、日本球界は大リーグのような「10月決戦」みたいなルールになったと聞きます。上位3位に入れば…。早々とリーグ優勝チームが決まると、後は消化試合、なんてことが起きなくなりますね。最後の試合まで、ファンは目が離せない…。
面白くなってきました。ということは、今までとは違った戦い方になっていくのでしょう。


あと2日経てば、太平洋を越えた大きな国で、ボクの待ちこがれてきた「あのチームの選手達」が激しく、そして熱く、無限に広がる大空のもとで白球にまつわる「夢」物語を綴ってくれる。
今季、彼等になんとしても書き上げて欲しい物語があります。それは、「あのチーム」の全員が「あの場所」で、「あの監督さん」に2000年以来の熱い涙を溜めた満願の笑顔を作ってあげてください。

そして、ボクの「あの選手」がかつて見たこともないほどの笑顔を「生中継」で見せてください…。
そして、「あの選手」がいままで聞いたこともない弾んだ声で、勝利宣言をして欲しいです。

そんな「夢」物語が始まるまで、あと…2日待てばいい。
いま、全世界の季節はボクの目には「球春の訪れ」、なのです。

(写真は筆者資料とサンスポサイトより)
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by mlb5533 | 2007-03-31 14:45 | 第三章