「Forever」

a0094890_1585330.jpg2008年9月21日(日本時間22日)、ヤンキースはホームグランドでの試合が最後になった。
ヤンキースのホームグランドを「Yankee Stadium」という…。

この日の「主役」は、松井選手でもなければジータ選手でもなかった。ヤンキースの人気選手たちではない。主役は「舞台」だった。そう、「Yankee Stadium」そのものである。

この土地に全米のベースボールファンはじめMLB関係者のみならず、全世界のベースボールファンのまなざしが集まった。個人個人それぞれの想い出を残してくれた「舞台」に、「さようなら」を言うために。
この日、全米のMLB選手たちは、すべてデーゲームで試合を終えていた。ナイターはこのヤンキース対オリオールズ戦ただ1試合のみである。全米すべてのMLB選手たちは自宅に戻り、この試合をテレビで観戦していたに違いない。ボクもそうしていたように…。
今日、ベースボールというスポーツが「文化」にまで育っているが、その源がこのスタジアムであることをみんなが知っている。彼らは「Yankee Stadium」に敬意を払いたいのだ。その現れがこの試合だけをナイターにしたMLB選手たちだった。

ボクもこのスタジアムには想い出が詰まっている…。巨人軍しか知らなかったボクが記者時代、英語もろくろく話せないのに、ニューヨークへ。NYで知り合った友達がヤンキースを熱く語ったことがきっかけで、ボクはヤンキースタジアムに行ってみた。マッティングリーがいた! …それからというもの、NYに行くたびに地下鉄に乗ってスタジアムへ。バーニーが打つ! ジータ選手が打つ!

そして、巨人軍4番打者松井秀喜選手がヤンキースに入団した。「夢」を抱いて…。

「Yankee Stadium」とは、これである。「夢」を抱いて人々が集まってくる土地なのだ。その「夢」は、大きいほどこのスタジアムにはふさわしい。だから「世界一のスタジアム」と人はそう呼んでいるのだろう。その試合に、この日、松井選手は先発出場してヒットを打った! 「夢」のグランドのなかに松井秀喜選手がいるではないか…。背番号55、が歴史の中でヒットを打った!

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試合は3時間5分だった。
5回が終わったところで、ヤンキースタジアムでの試合をカウントダウンしている表示に残り試合「0」ではなく、「Forever」が点灯された。「夢」の続きがここに現れた。

ボクのようなアホは「最後なんだから」と今季開始早々そんなことばを連発していた。まるでヤンキースの試合が「0」になるような言い方をしていた自分が恥ずかしい…。そう、「Forever」こそ、この球場にはふさわしい。「夢」は膨らんでいくもの。

確かに今季のヤンキースはひどすぎた。故障者続出のほかにも、ゴシップでもスターになったり…と。
そして、我が「夢」の主役・松井選手は怪我でさんざん悩まされたようだ。松井選手はこの日の試合がすむと、翌日左膝を手術した。もちろん来季の準備である。

新しい歴史がまた始まる…。
どんな「夢」をボクに見せてくれるのか、松井選手の正真正銘の「夢の復活」まで、あと半年。ボクは待つ。ボクはこの「夢」を限りなく大きくして、抱えきれないほどの「デッカイ夢」に膨らませて、背番号55の復活をじっと待つことに決めた。
…激しくもあり、またやさしさにあふれたこの「夢」を、ボクはどうしても消し去ることはできない。

松井秀喜選手の「夢」にボクの「夢」を託したまま、来季、桜が満開になる頃を指折り数えて待っていよう。背番号55の、あの笑顔に再び出逢う日まで…。
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…NY152…
by mlb5533 | 2008-09-25 15:13 | 第六章