「希望」という名のホームラン!

こういうゲームもあるから、だから、ヤンキースには目が離せない…。
3試合とも大接戦。これを者にしての4連勝の価値は、大きい。ファンの反応以上にベンチの熱気は上昇するばかりだろう。

ここまで不調の選手と言えば、ふたり。
まずはテシェイラ選手だ。年間2000万ドル以上の選手が2割に満たない打率ではファンとしても、ベンチとしてもイライラしていたことだろう。それがこの試合でようやく実を結んでくれた。遅れて咲いた「満開のサクラ」とでも言われそうだが…。
a0094890_19224263.jpg
この試合で8回までの4打点はすべてテシェイラ選手が打っての得点。7回までNYYは5安打していたが、デーモン選手の6回のヒットだけであとはすべてテシェイラ選手の打撃。まるで、たったひとりでミネソタを相手にしているかのような結果だった。

8回裏。
1点ビハインドで、先頭打者の代打で松井選手が登場している。
2塁打!
ジータ選手が松井選手の代走ペーニァ選手を3塁に進め、デーモン選手が倒れたあと、またもテシェイラ選手がヒットしてこれで4-4。ようやく試合が動き出した。このまま押し続けて試合を決めるのか、と期待したが、結局は9回同点のまま、延長になった。

そして、延長11回が来た。
テシェイラ選手が歩いて、打席にはA・ロッド選手。
この日もさっぱり当たりが出ていない…。三振2、投手ゴロと散々だ。3300万ドルの年俸が忌々しく感じていたのは、スタンドのファンたちだけではないだろう。本人自身も良い思いをしていなかったに違いない。悔しかったと思う…。打率.150とは。

そのA・ロッド選手が、この日大活躍している新入生・テシェイラ選手を1塁において内角低めの難しい球をすくい上げるようにして、あのフォームで振り抜いた。
上がった! 白球が薄暮のニューヨークの空に上がっていく…。
打った瞬間、誰が見てもホームラン、だ。

A・ロッド選手は自分の打球をもう追うことをしなかった。A・ロッド選手が見つめたのは、仲間たちの見守っている自分のベンチだった。
a0094890_19251650.jpg
テレ臭そうに微笑みながら、ゆっくりとゆっくりとダイヤモンドを一周するA・ロッド選手。やっぱり、誰が見ても彼の活躍の場はヤンスタジアムでなければいけない。

打って当たり前、という選手、それがA・ロッド選手。自分でもその評価はわかっている。だから、いままで辛い日々だった。「希望」という名のホームラン、それがこの試合でA・ロッド選手の打ったホームランだろう。派手な選手、それでいいとボクは思う。地元からのブーイングを浴びるほどの問題児、それでもボクはいいと思う。人気のない、疑惑が多く集まる大選手、それでもボクはいい。
彼は誰がなんと言おうとも、プロスポーツ界の頂点を極めるヤンキースの、「4番打者」であることは間違いないのだから。

この試合は、A・ロッド選手と転校生・テシェイラ選手の打ってくれた「希望」のホームラン物語だ。

昨日といい、この試合といい、ヤンキースってどうしてこんな贅沢な「演出」をしてくれるのか。なんとお見事なことか…。
挙げ句の果て、そっとふたりの活躍に「花を添えた」のが、代打出場の我が松井秀喜選手。2塁打だけ打って、静かにあとを任せてベンチに戻るこの姿…。
a0094890_21311224.jpg
そのあとすぐに、テシェイラ選手に打点を与えているこの配慮。もう、ニクイ。あまりにも美しい男たちのドラマではないか。
もしボクがあの頃のように、ヤンキースタジアムに行っていたとしたら、贅沢な芝居を見せてもらったとの後味の良さをお土産にして地下鉄に乗り込んでいたことだろう。友だちとビッレジに立ち寄ってこの試合をサカナに、ダベリ続けていたに違いない…。

明日、君たちヤンキースはボクにどんなドラマを見せてくれようとしているのか…。
さあ、あした、明日である。
a0094890_19102614.jpg

人気blogランキングへ!
クリック よろしく

…NY152…
by mlb5533 | 2009-05-17 19:11 | 第七章