それは確かに、ニュースだった。
本日、日本時間で午前中に「松井秀、エンゼルスと合意!1年650万ドル(5億8000万円) 」が報じられた。

朝、PCサイトでこのニュースはすでに知った。早起きしたのは今日、京都の歯医者をしている古くからの友人に治療してもらいに行くためだ。新幹線のホームでスポーツ紙でも買って、のんびりとその記事を読めると思っていたが、まだ締め切りに間に合った新聞はなかった。手持ち無沙汰だったが、帰りは京都駅でそのニュースの追いかけ記事を楽しもうと多数のスポーツ紙を買い込む。さっそく開いたが、どの新聞社もなんと原稿はPCサイトと何ら変わらない…。

一昨日の午後だ。
アメリカの友だちから「レント」の楽譜がどっさり送られてきた。ピアノ曲、3部と4部合唱曲まで詰め込んでくれた。来年この曲を使って音楽劇を創るつもりだがボク自身、「レント(RENT)」は残念ながらさほど好きな劇ではない。それはボクが日本人の文化で育っているせいだと思う。あの劇はボクには特殊すぎるし、そもそも「ボエーム」も実感が湧かない。ただ、音楽だけはことのほか素晴らしい。気に入っている曲が多い。
もちろん「ボエーム」のアリアもである。

「レント」というタイトルだけは気に入っている。
もともとボクたちは、この地球上にいるけれど、それは「レント」なのかも知れない…と、思わせるところが気に入っている。決して自分がお金で買い込んだ「私用物」ではなく、その場所は変わらないけれどそこで生活している人たちは入れ替わり立ち替わり、変わっていく…。「Seasons of Love」のシャープで、誰にでもわかるテーマ。決してハイテンポにならず、インテンポのまま歌われるこの歌声。幾重にも歌声がかぶさって音が厚みを増していく…。ハーモニーの教科書とは、まさにこの歌声でしょう。
そして、彼らは外に出て、また新たな旅を始めていく…。
同じ地上の中で…。

ボクはスポーツのことはよくわからない。でも、多少のことは覚えた。たとえばサッカーチームの「鹿島アントラーズ」。もし、スーパースター・ジーコが監督をしなかったとしたら…と、思うことがある。あれほどの熱気があっただろうか。しかし、ジーコ監督が去ってもアントラーズは3連勝している。
ジーコ監督はアントラーズを「レント」していた。

松井秀喜選手はヤンキースを7年間「レント」していたのである。ボクはそう思うことにした。
そしたらなんだか楽しくなってきた。
松井選手が行くチームは、なんとまあロスだとのこと。ちと、ボクは困った。というのは、ロスって街はでかすぎてさほど思い出も少ない。親近感もない。ボクがアメリカ本土に初めて足を踏んだのは、忘れもしないロスだ。女優・雅子さんの兄貴がボクを迎えにきていて、「なにが食べたいですか?」がアメリカでのはじめの質問だった。だから「アメリカかぁ、よし、ハンバーガー食わせろ」と言って、彼がボクを連れて行ったのはサンセット近くにある掘っ立て小屋のハンバーガー屋さんだった。ここのチリバーガーは美味しかった…。滅多にロスには行かないがそれでもこのバーガーが恋しくなる。いまでもあるのだろうか…。

NYに住んでいた人がLAに行けば、それはそれは田舎と感じることだろう。
でも、NYはある意味でアメリカではない。特殊な街だ。アメリカ人独特の人情味は地方都市の方が素晴らしい。これはボクの生活体験からだが。ニューオリンズ、クリーブランド、シアトル、そして南カリフォルニア地区…。みんな特徴のある人たちとそのご家族に出逢えた。

ベースボールチームはアメリカの場合、日本と違って特定企業が宣伝経営している訳ではない。地元民最優先である。彼らは地元チームは「おらがチーム」という意識なのである。しかし、ヤンキースだけは違っている。全国区、いや世界規模の市場を保っている。特殊なチームカラーだ。日本人の平均的知識人ならヤンキースはどの都市のチームか程度は知っているだろう。
それ以外の29球団は、地元民とスクラムを組んでプレーする。「アナハイム・エンジェルス」とて。そう言えば、ナッツベリーファームがあるなあ、ここには。ここはロスのディズニーランドよりも、ボクは好きだったわ。西部劇に登場するカーニバルみたいで…。過激なアトラクションが多かったようだけど…。LAは日本に近いこともあって、NYに比べて日本人が多かったことも覚えている。ナッツベリーファームは少なかったけど。
つい先日のこと。友人がこんなことを言った。
「シアトルってシカゴの中のどの辺なの?」とか、「30チームって多くない?!アメリカにそんなにたくさん都市があるって、ウッソ~~!!」
…あのね、ロサンゼルスのことをロスっていうのよ、ね。カリフォルニア州は日本国の面積の110%なのよ、ね。その州の中にロス市があるけど、ロス市の面積は岩手県くらいあんのよ、ね…。
「広くない?! それって」 ええ、広いですよ。それがアメリカ合衆国なのよ、ね。いろんな人がいるのは当然でしょ!

とにかく、紺から赤に松井選手のユニフォームは変わる。
あたたかな土地なので、開幕から飛ばしていけるかも知れない。LAAの戦力分析はまだまだ早いが、大砲がいないことは確か。守備もつくようなので出場試合数は今季よりもぐっと伸びる。ということは、いまのままなら松井選手への地元民の期待は大変だろう。大変だろうが、それに応えたら、えらいさわぎになりますよ、これは…。
…こんな事を書いてしまうと、なんだか、開幕が待ち遠しくなってきました。

松井秀喜選手の新しい旅の始まり、です。ある意味で、本当のアメリカチックになる松井選手の姿が想像出来ますぞ。
皆さま、松井秀喜選手の旅立ちに熱い拍手を送ってあげてくださいませ。

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…NY152…
by mlb5533 | 2009-12-16 01:53 | 第七章