カテゴリ:第六章( 72 )

米国大リーグ、2008年のシーズンが終わった。
フィラデルフィアフィリーズが、レイズとのワールドシリーズ第5戦を4-3で勝って4勝1敗として、28年ぶりに優勝を決めた。

個人的にはレイズに勝って欲しいと、3日間を費やした第5戦に期待をかけたが…。
4番・ロンゴリア選手はじめレイズチームは若々しい。この負け方から彼らはなにを学んだのか…。
来季のレイズは「狡猾な大人のチーム」に変身していくのか、それとも熱情あふれる若きレイズ軍団として育ってくるのか…。来季のAL東部地区は激戦地区になることは間違えない。

期待外れといえば、やはりこの10月にヤンキース・松井選手の姿がなかったこと。これがボクには一番悔やまれる。松井選手とヤンキースの契約は来季まで残っている。

来季。
桜が咲き始める頃、松井秀喜選手がきっと、きっと眩しいほどの姿になって帰ってくるだろう。
その「夢」の続きがまた、見られる…。

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by mlb5533 | 2008-10-30 11:50 | 第六章

レイズ1勝3敗。もう、後がない。

7連戦の中で第4戦とは「運命の分かれ道」という意味を持った試合だ。
3連勝もしくは3連敗していたら、4戦目は「決着試合」になるか、踏みとどまるかという意味を持つ。2勝1敗もしくは1勝2敗だったら、4戦目は「イーブン」にするか、「有利な立場」になるか…。いずれにせよ、第4戦は毎年もっともドラマ性の高まる試合になっている。

レイズは敵地フィラデルフィアで3試合を消化しなければならない。この3試合の前に、地元で2連戦して、1勝1敗。従って、敵地で1勝だけすれば、対戦成績が2勝3敗となり、また地元に戻ってこられるのだが、今日までの試合を見た限りではその可能性は残念ながら低い…。そう感じた。

レイズの勝ち方が出来ていないからだ。もともとこのチームは、3,4番がきっちり打って勝ってきたチーム。その3,4番がワールドシリーズになったとたん、ピタリと当たりが止まった。敵地ではともにノーヒットだ。これでは勝てない。いくら2番打者アプトン選手が奮起しても大量点を奪う攻撃は出来ない…。
第2戦。レイズは結果的に勝ったが、投手の踏ん張りがあった。逆にそこにフィリーズの「データ」が集まったとも言える。レイズ3,4番の攻略法を見つけ出したということ。

レイズは若い。あまりにも若い。若さが「乱雑さ」を造っている。丁寧な、基本プレーを忘れているのではないか。ゴロの処置、送球と返球のタイミング、きちんとしたバント処理、犠打…。
打席に立ってもロンゴリア選手はここ数試合、打気が出過ぎて、打撃フォームまで崩していると解説者から指摘されるほどだ。大振りが目立つから、カッカしいてる感じがブラウン管を通しても伝わってくる。フィリーズの堂々とした戦い方には、チームの歴史的な伝統から来る狡猾さとさえ思えてくる。3,4番打者の貫禄の違い、と言える。

若きレイズよ。若さを武器にして欲しい。若さの特権は、深刻にならないことだ。そして、ちょっとしたことが上昇のきっかけになる。
たった1つの勝ち星を挙げればいいのだ。2勝3敗にして、地元に帰って来い!

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by mlb5533 | 2008-10-28 00:12 | 第六章

フィリーズ先勝

さあ行こう、 レイズの若者よ! 栄光の頂点をめざして高く高く、登っていくがいい!

惜しみなく、自分の能力の限界に挑戦して、そして超越しようではないか…。
未だ出逢ったことのない自分と出逢ってみようではないか…。
それぞれが、すべてのパワーを出し切って、すべての可能性を信じて…。
チームの一員との自覚を誇りに、昂ぶる仲間たちとともに、いまだ歩いたこともない「栄光の道」を…。

君たちに惜しみない声援を贈るファンとともに、輝かしい光の道を歩もうではないか!
行って来い 君たちのグランドに! 
その名のとおり、瞬間の輝きを放てばいい レイズの若者たち!

今シーズンの最後を飾る7日間がスタートした。
30日(米国現地時間)まで、短くもあり、また最長でもある日々の幕開けだ。

本日の結果は、
TB 2-3 PHI
フィリーズの先勝だった。
あわてることはない。素晴らしい試合だったことをボクは忘れない。

いきなり、アットリー選手の2ランで先行したフィリーズが手堅く守り抜いての勝利。レイズもクロフォード選手のソロホームラン、岩村選手の2塁打で追いかけたが、ハメルズ投手はじめフィリーズ投手陣に押さえ込まれた。レイズにとっては、3,4番打者の無安打は確かに痛い。お互い、初対決とはいえ、フィリーズ側の「研究成果」があらわていた試合だった。変化球にもろいレイズ打線…。
さあ、明日だ。今日と同様の試合をしてはならない。前に出ろ! 若きレイズよ。
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     <4打数3安打1打点の、ワールドシリーズ初登場の岩村選手だったが…>

レイズは今日の試合からきっとなにかを学んだはずだ。
明日の試合は今日以上にますます楽しみ…。

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by mlb5533 | 2008-10-23 16:24 | 第六章

a0094890_12145283.jpgようやくレイズが勝った。
ALの優勝戦は今季、第7戦の最終戦でようやく決着がついた。
タンパベイ・レイズとボストン・レッドソックスの試合は第5戦で決まっていても不思議ではなかった。

もつれたのは、レイズがボストンに第5戦で逆転負けしたことが原因のようだ。
7-0からひっくり返された。しかも、7回2死からの逆転だった。この試合展開をボストン打撃、とくにオルティーズ選手の3ランがボストンチームに活気を取り戻したからとの理由で説明できる。いや、レイズのマドン監督の継投ミスとロンゴリア選手の9回のエラーが原因だろうと説明する人もいた…。

第5戦、先発・松坂投手が打ち込まれて、レイズ7-0ボストン、となった時にホームグランドでありながら帰路につくファンの姿があった。諦めた試合を逆転したのだから騒ぎは大きくなった。
メディアは「ボストンお家芸」と書き立てる。その「予言」通り、なんとボストンは第6戦に勝利して、3勝3敗のタイにもつれ込んだ。
いずれにしてもベースボールはこうした「物語」を創り出してくれるから、おもしろい。

最終戦、ボクは中継を見られなかったから、録画したDVDで結果のわかっている試合を見た…。
投手戦だ。4回、岩村選手の安打をきっかけにロンゴリア選手が軽打して、2塁打にする。1塁からペーニァ選手が得点。5回、バルデリ選手が安打して1得点を加点して、2点目。無死1,2塁の状態が続くなかでボストン・先発のリスター投手は後続を断った。
レイズ・先発のガーザ投手は持ち前の速球を武器に、ときおり内と外に変化球を投げ分けての力投が続く…。そして、8回だった。ボストン満塁でマドン監督は新人のプライス投手を起用。そのまま9回を投げきって、3-1と勝利して、レイズは球団史上初のワールドシリーズ進出を決めている。これで大リーグ30球団でワールドシリーズ出場がないのは、マリナーズ、レンジャーズ、ナショナルズ(前身のエクスポズも含む)の3球団だけになった。

やっぱり、スポーツは「ナマ」がいい。とくにベースボールは…。
こうして録画を見るのは楽しみが半減してしまう。しかし、んーー。この時期に…ボクの「主役」がいないのは、つらい…。来季、レイズはさほど選手の交代もないだろうから東部地区では史上稀に見る激戦区になるだろう。「背番号55」と彼の属するチームに来季こそ大いにボクは期待する。

楽しみは半減したが、レイズという若いチームの戦いぶりを録画で見ていると、ボクには「希望」という言葉が吹き出していた。結果は見なくてもわかっているけれど、応援する観客たちの姿が録画を通して映し出されている。顔にインクを塗った青年や踊り出す女性、父と子…。レイズのベンチで叫び声を上げる選手たちの表情の他に、ホームインした瞬間に映る選手の緊張感あふれるよろこびの動き…。試合結果とは別に、そうした姿のすべてが「美しい」「生きている」とさえ感じる…。
チームがひとつになって、大リーグ最古参の大先輩・ボストンを相手に闘っている若々しいレイズに、ボクは感動した。いままで「無名だった若者たち」が、人気球団ボストンを追い詰めている…。
マドン監督はじめ球団は、素敵なチームに育て上げたものだ。人気が急上昇しているのもよくわかる。

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さてさて、日本時間10月23日午前9時30分から今季「10月決戦」の第3幕、「ワールドシリーズ」がはじまる。今度はどんなドラマを彼らはボクに見せてくれるのか…。

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by mlb5533 | 2008-10-21 12:41 | 第六章

もつれるだろうとは予想したから、最終戦での決着ということになってもボクはいま、至って冷静だ…。

一昨日、7点もの大量点をひっくり返して9回にサヨナラで勝ったボストン・レッドソックス。こんな「史上最大のゲーム」は、そうそうお目にかかることはない。なのに、ボクは事情があってこの試合はナマ中継で見ることは出来なかった。試合結果が出た後で、友だちが作ってくれたDVD録画で見た。
レイズにしてみれば、寝かせたままにして、起こしちゃいけなかった選手を7回、遂に目覚めさせてしまったことがいけない。彼の3ラン! そう、オルティーズ選手のことだ。おこしちゃだめ、おこしゃあ…。
確かにオルティーズ選手は、この試合の前、第4戦でホームランに近い3塁打を打った。この時からレイズはオルティーズ選手にもっと慎重になるべきだった。内角直球だけで太刀打ちできる選手の訳がない。その程度の「常識」は、こんな素人のボクでさえわかっているのに…。
対戦成績をレイズ3勝2敗にした。
もし、7回からの投球を相変わらず力任せの直球勝負ばかり続けていてたが、狡猾さ丸出しにして、外角低めのツーシーム系に配球を変えていたら、いくらなんでも7点をひっくり返されずにすんだのでは…と、惜しまれる。正直、過ぎた。

そして、今日。ようやくボクはテレビの前に陣取った。
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相変わらずレイズの投手、まっすくの投げ放題。一方、ボストンの先発・ベケット投手は前回の登板でめった打ちにされた教訓を生かして、速球は封印したまま、初回から変化球だらけ。第2戦では、ムキになっていた1番・岩村選手に対しても、いけシャ~アシャ~アとグニァ~と曲げたり、スットンと落としたり…。スルリと外に逃がしたり…と、変幻自在の緩急で打気をそらす。ムキになったのは、岩村選手のように見えた。アプトン選手に先制の本塁打を打たれても、前回とは違って打球をスタンドまで見つめている余裕まであった…。
試合は終わってみれば、4安打。2本のソロホームランによる2得点にとどまったレイズ。

若い。レイズは若い。試合運びが、あまりにも正直過ぎる。
ボストンの1番・クリスプ選手は3塁前のセフティーバンドで出塁している。ロンゴリア選手を精神的に追い込んでおきたかったのか…とさえ思えるような、打気に逸る若い選手たちにはなかなか出来ない狡猾さを感じる。ここらあたりが、さすがボストン、ベテラン揃い。勝ち方を知っているし、上手な負け方も実によくわかっている。

さらには、エラーだ。
第4試合からレイズにエラーが続出している。13-4の圧勝の影で目立ちはしなかったが、この試合で4つのエラー。続く第5試合では、1つエラー。第6試合でも1エラーで合計6つのエラーを記録した。ボストンのエラーは0である。一昨日の第5戦でもそうだったが、もしあのときロンゴリア選手の1塁送球を悪送球せず普段通りに投げていたら、試合は延長だったはず。

さてさて、さて。
泣いても笑っても、どんなに騒ごうとも、すべては明日で決着が付く。
投手力では百戦錬磨のボストンが断然有利だろう。打って打って打ち込んでしか知らないレイズ打線が明日、ここの2連戦での負け方から学んで「なにか」をしてくればおもしろくなるだろうが…。

若さが勝つか、勝ちを知っているベテラン勢が結局強いのか…。
いよいよ明日、すべてが決まる。

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by mlb5533 | 2008-10-19 22:38 | 第六章

やっぱり、気になるので書き残しておきます…。

なにをいまさら、と言われそうですが、本ブログの「主役」は松井秀喜選手です。
彼の出場する試合を中心に、記事にしてきました。でも、いま肝心の彼がこの「舞台」にはいません。
毎年10月、彼と彼のいるヤンキースは必ず残っていてくれました。ヤンキースが残っていると言うことは、松井選手がいる、ということです。

a0094890_3185064.jpgいつもいつもそこにいるはずの人が突然いなくなるその淋しさは、なかなかことばでは言い表せません。人はボクによくこんな質問をしてきます。
「なぜマツイなんだ」と。
「なんでか? 理由なんてないです」
と答えている。


不思議なんですが、巨人軍にいた頃の松井選手にはこんなに激しい応援はしていません。
「随分たくさんホームランを打つ選手だねぇ」程度でした。読売巨人軍というチームと松井選手の組み合わせなのかどうか、よくわかりませんが、いずれにしても「ヤンキースに行きます」という彼のコメントがボクの眠っていた「なにか」を目覚めさせたようです。


そして、ヤンキースタジアムでのデビュー戦で「満塁ホームラン」でした。03年のリーグ優勝決定戦での第6戦ボストン戦で見せた劇的なホームイン…。その時の表情。巨人軍の松井選手はどこにもいなかった、ヤンキース・松井秀喜選手になっていました。

サラリーマン化した日本選手が多いと聞きます。しかし、大リーグはそうはいきません。不振になったらファンが許しません。ここが日米野球の大きな差です。契約途中でも平気でトレードです。ヤンキースはそこが大リーグの中でも、とくに厳しい。

NY生活をしたボクにとって、松井選手の環境は少しだけですが、わかる気がするのです。
NYで買い物したり、食事をしたり、散歩したり…。そんな「ひとり暮らし」はすべて彼の「夢」の実現のためであろうとボクは思いたいのです。あのまま日本に残っていれば巨人軍の4番打者としての「保障」が
あったでしょうに。

野茂投手、イチロー選手、そして松井選手。
この3人は日本球界を代表する大選手であることには間違いありません。日本一の投手であり、日本一の安打製造機であり、日本一のホームラン王であるのですから…。彼らはその後大リーグで活躍して、日本人選手の素晴らしさを「輸出」しました。しかし、この3人とも皮肉なことに、誰ひとりとして「夢」の実現には至っていないのです…。とくに野茂投手は、その後、全米でも放送されましたが、「浪人生活」で大変な苦労をしています。

きっと彼らは日本に戻ってまた「選手」になろうとは思っていないでしょう…。大リーグという「舞台」は彼らにはボクたちの理解を超えた「夢の世界」なのでしょう。

多くのファンたちが不安になっているのは、松井選手の「膝」のようです。左右の膝を手術したことで、「もう、選手生命はダメかも」という不安です。ボクもそうでした。怪我の場所がよく似ているケン グリフィ Jr.とダブってしまいます。ところが、とうのご本人は意外にも、さばさばしています。冗談が出るほど、です。確かに、右膝のリハビリは長かったけれど復帰してからは高打率とホームランを量産してくれました。でも、こんどは逆の膝を故障。復帰後は打撃フォームがいつもと感じが違っています…。打率は下がる一方でした。そして、また手術をしました…。

ボクは松井選手のさばさばした表情から、不安になるのを止めました。逆に「あれ? もしかしたら松井選手、来季はそうとうやるかも…」という期待が膨らんだほどです。

いま、大リーグは最後の戦いの真っ只中。その様子をボクは最後まで見届けるつもりです。
そして、来年の4月。松井選手の新たなスタートが始まることだけは、確かです…。

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by mlb5533 | 2008-10-17 02:57 | 第六章

ドジャースに感謝

ドジャースがこれで08年から姿を消した。
ラミネス選手の移籍が大きい。彼は以前から「あたたかいところでプレーしたい」と言っていたから、ドジャースは望みどおりなのだろう。トーリ監督もラミネス選手の加入はありがたかったはずだ…。
ガルシアパーラ選手が七回から打席に立ったが、四球だった。そして、最後の打者になった。
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ドジャースの来季、チーム内では誰が残って、どんな選手が移籍するのか…。
NLはフィリーズ。結局、ALで残ったチームはレイズとレッドソックス。どちらが勝ったにせよ、ワールドシリーズは東部地区内での対戦になった。どうせなら、新しいチームが勝ち上がって来て欲しいとボクは思っている。
明日、決まるかな…。

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by mlb5533 | 2008-10-16 19:24 | 第六章

伊達や粋狂で97勝は出来ない。
時の勢いとか、若さだ、偶然だ、とかいうことだけでかたづけてしまうのは甚だ説明不足というもの。

これだけの勝ち星を大リーグのペナントで達成している事実は、やっぱり「レイズ」は今季、王者だったと素直に認めるべきなのだ。ほんとうにレイズは「強い」。その強さは、正真正銘、本物である。
大リーグの王者とは、「ヤンキース」である。歴史的にも、その実力的にも、風格でも、他球団を圧倒している。プロ中のプロ軍団、である。そのヤンキースが「今季、最悪」との批判があるが、89勝しても、この批判である。シカゴホワイトソックスが中部地区で優勝したが、89勝だった。リーグは変わるが、ドジャースは84勝で地区優勝して「10月決戦」に進出してきた。主力選手のけが人が続出したヤンキースの今季、89勝していればむしろ「よくやった」と承認されてもいいはずだが、そこはそれ、常勝が義務化された球団。勝って当然、との評価。常勝チームでいるために、ヤンキースは莫大な資金力を蓄えておく経営を強いられている。

そのヤンキースとは「宿敵」と言われ続け、プロスポーツ界では最高の人気カードとされているのが「対ボストンレッドソックス戦」だ。両チームは大リーグの同地区でペナントを競い合ってきた。だから、この「10月決戦」には、両チームの戦いが「恒例の10月」になっていた。

しかし、今季は違っている。
ボストンと戦っているのは「レイズ」。そして、今日「レイズ」はボストンを、
13-4
と、圧勝した。この勝利でレイズは、リーグ優勝にあと1勝すればいい。

ウェクフィールド投手の立ち上がりを攻めた。ペーニァ選手の2ラン、ロンゴリア選手のソロホームランと2者連続本塁打でいきなり3得点。6回には、満塁から単打と四球でじわじわ攻めて、5得点を加点。6回までに11-1の大差をつけてしまった。

こんな強いチームに育てあげた監督、そしてコーチ陣…。「万年ビリ」「世界で一番ヨワっこちぃチーム」「大リーグのお荷物」とまで酷評されながらも、地元観客が来てくれるように頑張ったであろうオーナー…。きっと今頃彼らは自宅で「明後日のダイスケ対策」を熱い思いで、それぞれがさまざまに思い描いているに違いない。こんなに素晴らしい「レイズ」に育てあげたのは、どんな人々なのだろう…。
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06年にピネラ監督に代わって監督就任したのが現在のジョー・マドンさん。この人、確か…大リーグ経験のない人だったはず。とにかくロサンゼルス・エンゼルスでベンチコーチをしていた経歴はあるのだが、大リーグの監督業としては「無名」に近かった人物。この年、また100敗以上で指定席・最下位だった。で、また監督が変わるのかも…と、思っていたらマドン監督がそのまま続投。
07年、日本から、岩村明憲選手が入団した。打線は頑張ったが、結局66勝96敗と元の最下位で終了…。要は、投手がヨワっこちぃ、のである。この年、リリーフ陣の防御率6.16というのは過去50年間、メジャーリーグワーストを樹立したほどなのだから。打っても打っても、点を取られる投手陣。これでは野球になりません。

この間、レイズはヤンキースのスターだったティノ マルチネス選手を獲得したり、野茂投手を迎えたりと頑張ってはいたのだが、なかなか思い通りには…。

そして、今季。投手陣がようやく育ってきた。マドン監督のよろこびとは別に、このチームには「大リーグのオヤジさん」がいることを忘れてはいけない。通称「ポパイ」の、ドン ジマーコーチである。
1996年から2003年、ヤンキースのベンチコーチだった。ジョー・トーリ監督を支え、この時期に6度のアメリカンリーグ制覇と4度のワールドシリーズ制覇を達成してみせた。ヤンキースの主将・ジータ選手にとっては、まさしく育ての親でもある。ドン ジマーコーチはジータ選手を我が子のように可愛がっていた。03年のリーグ決定戦、ボストンとの対戦で自軍の選手をかばう為、マルチネス投手に突進。同投手に投げ飛ばされ、脳しんとうを。それほどドン ジマーコーチは自軍の選手たちを可愛がる。
ドン ジマーコーチは、監督歴も豊富だ。サンディエゴ・パドレス(1972-1973年)、ボストン・レッドソックス(1976-1980年) 、テキサス・レンジャーズ(1981-1982年)、シカゴ・カブス(1988-1991年)だ。 彼の背番号は、自分の大リーグ歴にしている。で、いま「背番号60」ということは、彼が大リーグと契約して今年で、「60年目」だということだ。ヤンキースに松井秀喜選手が入団したとき、ドン ジマーコーチは、55年目だったが、自分の背番号をいとも簡単に松井選手に譲っている。ここにも、彼の自軍の選手に対する親心が現れている…。

その彼がいま、シニアアドバイザーとして若き軍団「レイズ」をマドン監督とともにここまでに育て上げた。今年77歳、いまだに選手たちに混じってベンチ入りしている。

今日は4番・ロンゴリア選手が、ペーニァ選手が、アイバー選手がホームランを打った。ソナンスタイン投手が「10月決戦」2勝目をあげた。アプトン選手も5本のホームランだ。
打ってヨシ、投げてヨシ、走ってヨシ…の、もの凄いチームに育ったではないか。

観客動員になんとか知恵を搾ったスチュアート・スターンバーグオーナー。彼は、「カウベル」を考案して、大リーグでも珍しい音が出る応援を普及させた。いまでは、地元トロピカーナ・フィールドではこの応援の仕方は名物にまでなった。

ドン ジマーさんは、いまどんな思いで自軍の活躍ぶりを見ているのだろう…。
ロンゴリア選手たちの育っていく姿を、彼はいまどんな思いで見つめているのだろうか。大リーグ生活60年、自分の人生をベースボールに捧げた彼がいま、自分の育てあげた若々しいチームが「あと1勝」でリーグ優勝出来るまで、こぎ着けた。
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「あと1勝」…、相手はボストン・レッドソックス。
そして、その先発投手とは、日本球界が誇りを持って大リーグに送り込んだ怪物・松坂投手…。
ボストンとて、みすみすこれだけでは引き下がるわけにはいかない。ダイスケにすべてを託した昨年の覇者・フランコナ監督…。

いざ、決戦である。

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by mlb5533 | 2008-10-15 18:09 | 第六章

ドジャース1勝の立役者

とにかくドジャースがようやく1勝をあげて、フィリーズとの対戦成績を1勝2敗にした。

この試合、黒田投手の3回「ケンカ投法」とメディアは書き立て、地元ロスでは絶賛していたようだ。
ただ、元来黒田投手の投球は、内角外角の「出し入れ」が特徴。3回のビクトリーノ選手へ投げた球が「故意」とは見えない。確かに頭の上を通過したのだから、結果だけ見れば危険球であり、「退場」と言われる可能性もあった。審判団は「警告試合」と両軍に厳重な注意を与え、試合は続行した。
結果は、7-2だった。

a0094890_112749.jpgドジャー・スタジアム史上最多を記録した5万6800人の観衆は、7回途中で交代した黒田投手に惜しみない拍手を送っていた。この1勝はドジャースにとっても、優勝経験もない「無名の投手」・黒田投手個人にとっても、意義ある1勝だったことだろう…。

この試合での話題はもっぱら「3回の攻防」だが、ボクを釘付けにしたのは、ガルシアパーラ選手の先発出場だった。
04年、「バンビーノの呪い」をはね除けてボストンレッドソックスはワールドシリーズを制覇する…。

しかし、ガルシアパーラ選手はいなかった。この年、シカゴカブスにトレードされている。




それまでレッドソックスの遊撃手は、ガルシアパーラ選手に決まっていた…。ヤンキースのジータ選手、バーニー選手同様、大リーグファンたちの人気を二分していた選手。
1996年から2004年までの9シーズン、ボストンの生え抜きである。あのときトレードがなかったとしたら…。その後のガルシアパーラ選手は話題に上らなかった。
その彼がリーグ優勝を賭けた第3戦に、5番1塁手で先発している…。3打数2安打、打点1をあげた。
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トーリ監督は、彼の能力を知り尽くしていた。対戦した相手だったからだ。そして今季途中、レッドソックスの主砲・ラミネス選手がドジャースに移籍してきた。

「優勝」という立場にどんな意味があるのか、ボクにはほんとうのことはわからない…。
しかし、時差のある米国で日々移動を繰り返しながらプレーする男たちがこの二文字に全人生を賭けていることは知っている。それは個人の力では到底手に出来ない代物であることも、ボクは知っている。チーム…。仲間たちとともに、一緒になってそれを目指さない限り、手に出来ない。
ベースボールとは、そういうスポーツであることをボクは彼らを見てきたことで知っている…。

トーリ監督、ガルシアパーラ選手、ラミネス選手、そして太平洋を渡ってきた黒田投手…。
彼らに「この二文字」を手にさせたい…と、思うのだがそう簡単ではあるまい。

そう言えば、「あの3回」のことだった。
黒田投手が1塁のビクトリーノ選手となにやらゴチャゴチャしたとき、ガルシアパーラ選手が黒田投手をなだめるように、マウンドに向かうように、後押ししていた。
「くだらんことに気を遣うな! さっさと、自分の仕事をしろ!」
と、言わんばかりに黒田投手を制していた姿に、さすがは大リーグの大先輩、と感心した。
若い黒田投手(ルーキーだが、33歳)とは、貫禄が違いすぎた。
「見落とすな、いまの自分の立場を」と、ガルシアパーラ選手が黒田投手に学ばせていたようにも映った…。黒田投手はいま光の中にいる選手だ。一方、そんな投手を支えたのは、ガルシアパーラ選手のような「すべてをわかっている」大先輩選手だろう。この1勝の立役者は、ふたりだったなあ、とボクは思えてならない。

スター選手から苦労人の人生に切り替えたガルシアパーラ選手。
こういう選手たちが、いま「10月決戦」のど真ん中で、闘っている…。
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by mlb5533 | 2008-10-14 11:06 | 第六章

泥だらけの1勝!

やっとの思いで掴んだ泥だらけの1勝だった…。

レイズの若き選手たちは古豪レッドソックスのほんとうの強さを誰よりも知っている…。だから、そう容易く勝てない相手だと百も承知の上だ。どんなに得点を増しても、これで大丈夫、とはけっして思えない相手。それが昨年のワールドシリーズ覇者・レッドソックスであることくらい、わかっている。ラミネス選手が抜けても95勝するチームなのだから。

昨日は押しまくったが、試合が終わってみれば無得点の完封負け。要所要所を的確に押さえ込まれた試合展開だった。そして今日、もし負けるようなことがあったらレイズにリーグ制覇の夢の実現はかなり遠退いてしまう。1勝したい、なんとしてもレイズは1勝する必要があった。13日(現地時間)からの3戦は敵地ボストン。寒さが堪えるだろうが、ここで1勝すれば、またあたたかいホームグランドに帰って来られる。是が非でも今日は、1勝しなければならない。

ボストンはやはり強かった。
カズミア投手の立ち上がりは不安定。荒れ玉カズミア投手とはいえ、1回表ベイ選手に2塁打され、いきなり2得点を献上。しかし、昨日は散々だったレイズの4番・ロンゴリア選手が2ラン! すぐに同点に。
ところが3回、昨日から目覚めた安打製造器・ロンゴリア選手にソロホームランを打ち込まれ、1点のビハインド。ここでもレイズはまたしてもアプトン選手のソロホームランで同点に追いつき、さらに蔵フォード選手のヒットでロンゴリア選手が生還。1点差にした。4回にはフロイド選手のソロホームランで2点差に広げる。しかし、5回にまたしてもペドロイア選手の本塁打、ユーキリス選手の本塁打、ベイ選手の本塁打と1イニング3ホーマーを浴びて、6-5に。1点のビハインドだ。
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レイズはあきらめない。その5回裏だった。
アプトン選手は四球で塁に出ると、尽かさず盗塁を決め、ペーニァ選手のバットに期待する。ペーニァ選手はその期待通り、右中打へ。同点! 4番・ロンゴリア選手が左翼に白球をぶつけた。1塁からペーニァ選手が走る、走る、走る。 ホームイン! 打ったロンゴリア選手も3塁へ。1点差にしたのは、ロンゴリア選手だった。
ここでボストンは動いた。エース・ベケット投手をあきらめて、ロペス投手に。
だが、クリフォード選手はヒット! ロンゴリア選手が生還して、また2点差…。6-8だ。
6回、ベイ選手のヒットで7-8にされたがここから試合が固まる…。

と、思っていたとき8回だった。若いミラー投手が暴投。8-8の同点にしてしまう。
パペルボン投手がマウンドに。レイズには1点も与えないという監督の考えだ。レイズにはもう、ここぞという投手は残っていなかった…。

試合は延長戦へ。
11回裏、ボストンはベテランのティムリン投手がマウンドに立ちはだかる。
ナバーロ選手がなんとか四球で塁に。岩村選手も敬遠になって1死満塁。犠牲フライでサヨナラの場面を創り出した…。
アプトン選手が右ラインぎりぎりのフライをあげた。すこし浅い…かな。
犠打になるのか…。走れないだろう…。
3塁のペレス選手はそれでもホームにつっこんでくる…。
走り込んで、ホームイン! サヨナラ勝ちだ!
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ふり返ってみれば、レイズの若さが全部出た試合だった。経験のない、見たこともない道を彼等は多少のもどかしさを抱きながら、いま、「リーグ優勝決定戦」を歩んでいる。仲間達とともに…。
今日、球団創設11年目のレイズは、生まれて初めて「リーグ優勝決定戦」という大舞台で、「1勝」を手に出来た! 輝いていたよ、この光は!
この1勝を挙げるために君たちはまさしく、総力を挙げての、1勝だったことをボクは見ていた。
まるで初めて臨んだ甲子園球場の高校球児のように…。

古豪ボストン「レッドソックス」を相手に、「若さ」でしか立ち向かうことが出来ないタンパベイ「レイズ」。
この「1勝」は、君たちの宝物になったことだろう。こんなに素晴らしい試合をボクたちに見せてくれた「レイズ」は、MLBファンたちにとっても貴重な宝物になった。

さあ、13日からだ。
君たちは大リーグの名門チーム・ボストンの本拠地「フェンウェイ」で戦うのだ。この古めかしい球場にはかつて名選手達が汗を流した。今度は君たちが「新たな歴史」を創り出す時が来たんだ。

さあ、レイズ!全力でぶつけてくるがいい! 1勝だけでもいい。
そうすればまた、この「ホーム」に帰ってこれるのだから…。
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by mlb5533 | 2008-10-12 19:11 | 第六章