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もの凄い!

こんなにおもしろい試合だったのに…中継は仕事の関係で途中までしか観られません、しかも、飛び飛びの観戦でした。9回同点まではなんとか見られていたのですが…。

気になって、仕方なかった…。
職場に戻って結果を聞いたら、
「大逆転で勝利しましたよ!」
と、同僚は笑顔で伝えてくれました。
「ほんとうに?!」
と、仲間に確認したほどでした。

地区シリーズ進出戦で、アスレチックスと戦って勝利したような、そんな際どい試合だったようです。相手は赤い軍団・エンジェルス。ホームラン打者がずらりと勢揃い。人気選手もたくさんいる洗練された大都会のチーム。プホルス選手を年俸2300万ドルで契約するMLBを代表するビッグチームなのです。

ボクはロイヤルズはエンジェルスに簡単にやられる…と、思っていたのです。まあ、正直、ここまで来ただけでも立派だ、と…。エンジェルス相手に、短期決戦で3勝はムリだろう…と、実はそう思っていたのです。なので、さほど入れ込んでいませんだした。

だって、相手チームとは格が違いすぎです。
エンジェルスはMLBを代表する有名選手がズラズラっと勢揃いしてます。
MLBを代表するホームランキングの今日は打順7番に入っていたハミルトン選手もまた、テキサスレンジャーの最高打者。年俸も1740万ドルと、これまたスゴイ。お金のことはこの程度にしても、エンジェルスの生え抜き、ハミルトン選手は今日の試合でも4番打者。とにかく、長距離打者がたくさんいて、どの打順からもホームランが来たい出るチームなのです。

なので、日本的な野球をするこのチームは、「コツコツ打線」で「盗塁」してかき回して勝つ戦法。そんな戦い方は大砲がずらりと並んだエンジェルスの赤い軍団から観たら、とんでもなく地味チーム。
「カンザス…ああ、田舎だねッ」
と言われてるチームなのです、悔しいけど。

ロスとカンザス、大都会と田舎。ファン層の立ち振る舞いもだいぶ違うのですよ…。スタンドの雰囲気が違いすぎ! 赤いTシャツに白いハンカチを振っての応援。なんとも鮮やかに映えることか!

さてさて。
いままで、100敗していたチームが、ですよ。MLBかい? とさえ言われ続けた田舎チームが、ですよ。
まさかまさかぁ~、の連続なのですよぉ!
信じられないプレーを、惜しげもなく4万人が集まる球場でやってのけている…。もう…涙なくして語れないほど、暑くさせるチームに変貌しちゃったロイヤルズ。
こんな田舎チームと言われている「青い軍団」が、真っ赤に染まった相手チームの本拠地で堂々のプレーを披露しました。
もの凄かったのは、実は打撃ではないのです。6,7回に見せた青木選手の好捕です。誰だってあの打球がライト方面に飛んだとき、「あっ、これは得点されたわ…」と。なのにです、まさかあの大飛球をキャッチするとは! それも、2度続けて。信じられませんよ、青木選手の守備は!

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そして、延長11回表。
ラストバッターのムスタカス選手が、信じられないソロホーマー!
3-2
として、そのまま逃げ切り。初戦を価値で飾ることができました。
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おそらく、テレビ中継で釘付けになっていたカンザスの人々は大騒ぎをしていたことでしょう。
まるで、スーパーマンを見たような…そんな奇跡の物語にして。

カンザス。アメリカ大陸のど真ん中の州ですね。

昔々の話を少しだけ…。
このチームに「背番号91」をつけて、体を竜巻みたいにねじって投げる日本人投手がいました。
12年間、ロスのドジャースに入団してMLB新人賞を受賞。その後、ニューヨーク・メッツ、ミルウォーキー・ブルワーズ、デトロイト・タイガース、ボストン・レッドソックス、再び古巣ドジャースに戻り、その後タンパベイ・デビルレイズ、そして最後にカンザスシティロイヤルズでプレーしました。12年間過ごしたMLBに自分でピリオドを打つかのように。

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その選手を「野茂英雄投手」といいます。

彼の最後のチームがこの球団でした。この投手の活躍がなかったとしたら、もしかしたらイチロー選手たちの多くの日本人選手たちが米国MLBの関係者たちから注目されることが遅かったかもしれません。
日本のMLBファンたちは、実はこのカンザスシティロイヤルズを、特別なまなざしで他人には悟られまいとして、気にしながらシーズンの戦い方を静かに見ているのです。そう、ボクみたいに。
そんななファンは案外多いのですよ。おっとと、忘れたらしかられますね、薮田安彦投手も野茂投手とこのチームにいました、ね。監督さんが日本ハムファイターズを優勝させたヒルマンさんでした。そんな関係からなのか、案外ロイヤルズを気にかける日本人ファンは多いのです。

そのチームが、信じられない試合展開です!
さあ、明日、明日ですね!


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by mlb5533 | 2014-10-04 02:02 | 第二部

ジャイアンツの完封勝利

昨日のロイヤルズが地区シリーズ出場決定戦でみてせた「盗塁」は、この試合ではさほど期待はできません。
打撃のチームなので、走ることは少ないチームカラー同士の戦いになりました。
ジャイアンツとパドレス
です。
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まあ、ボクは昔から西のチームは「ドジャース」と「ジャイアンツ」ですから、当然のこと、ジャイアンツを応援です…。ポージー選手がいつも気にとめて、試合が終わる頃、いろいろとチェックして楽しんでいます…。

んーーー、だけど…。
今回はジャイアンツのいいところばかりが出て、ホーム球場のパドレスがまったくいいところがでません。一方的な試合展開になってしまいました、

8-0

の、完封勝利でした。


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by mlb5533 | 2014-10-03 07:27 | 第二部

青木選手の土壇場根性!

昨日のこと。いやいや、一昨日になりました。
アスレチックスYSロイヤルズの地区シリーズ進出決定戦でした。ほとんどの人たちは、アスレチックスの優勢とみていたし、実は僕もそう思っていた…。

案の定、1回の攻撃からモス選手のあっさつりと2ランホーマーを打たれて先制を許してしまいました。しかし、その裏、ロイヤルズの2番・青木選手が相手チームのエラーから出塁、盗塁を決めます。バトラー選手がヒットして1点。
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ホスマー選手が3回の打席でタイムリー、3-2と逆転。
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しかし、その優越も6回まで。またしても、モス選手に3ランホーマーをを浴びて、
3-5
その後も打たれて、
3-7
と、大きくリードを許しました。

回は進んで8回。
アスレチックスの勝利はほぼ確定的です。
ところが、です。ここからがロイヤルズのお家芸が続出します、そうです、「盗塁」です。
ロイヤルズってチームは、日本の野球を見ているようです。とにかく塁をひとつ先まで、という走る選手がそろってます。ドカーンとホームラン、という長距離打者はいません。全員で、単打と盗塁、がお家芸ですから、ホームランになれた観客には、ちと、不満かもしれません。まあ、そんなチームカラーが一気に爆発して、
6-7
と、あと1点差まで追い上げたのです。

そして、ほんとうにすごかったのは、青木選手が代走のダイソン選手を3塁において、ライトにあわやホームランか、というものすごく深い犠牲フライを打ち込んだのです。これで、
7-7
ついに土壇場で追いつきました。
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しかし、12回。アスレチックスのカヤスポ選手にタイムリーを打たれて、
7-8

ここまでか…と、4万人の観客たちは静まりかえってしまった…。
だが、コロン選手がタムリー。
8-8
の、同点にして、そのコロン選手がまたしもドン場で盗塁。
この日、まったくあたりのなかったペレス捕手がタイムリーヒット!
なんとまあ、
9-8
と、逆転の連続でロイヤルズが逃げ勝ちました。


とにかく、久々に興奮したゲームでした。

ただ、明日からのエンジェルス戦では、かなり叩かれるだろうと覚悟して試合を観戦します…。



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by mlb5533 | 2014-10-03 07:06 | 第二部

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アメリカ合衆国のど真ん中に位置するカンザス州。そうです、「スーパーマン」の故郷です。スーパーマンが幼少期から青年期を過ごした「スモールビル」も、ここカンザス州にあるとされていましたね。
「カンザス」は、この地に先住したインディアン部族のカンサ族に由来し、州内を流れるカンザス川に名付けられていたものが州名になったと聞いたことがあります。

重化学工場というより、伝統的な農業生産の州。
広々としたトウモロコシ畑が連想される…映画・スーパーマンのトップシーンのように。映画の話になったので、ついでだから、書き込んでおきましょう。

カンザスは、「オズの魔法使い」で、主人公のドロシーの故郷として登場することでも知らていますね。また、昔からカンザス州はアメリカ人の間では、「田舎」「田舎者」の代名詞です。ですから、この作品でもドロシーがカンザス出身ということで馬鹿にされる場面がありました。また、スーパーマンでも、クラーク ケントがニューヨークの新聞社に入社した初日、田舎者として扱われている場面がおもしろく演出されていました。

まあ、要するにカンザスは、東部のニューヨークやボストン、西部のサンフランシスコ、ロサンゼルスなどと比較したらそれはそれは、「田舎」であることに違いありません。

「カンザスシティロイヤルズ」は、その州とミズリー州の境にあるカンザスシティがホームです。
その「田舎者」の集まりが、大リーグのアメリカンリーグ中地区にいます。ベースボールファンは知ってはいますが、ほとんどのファンは真剣にこのチームの勝敗を追いかけようとは思いません。
なぜか、って?

「弱い」からです。

「弱くて、田舎者チーム」と聞いたら、大概の人は相手にはしないでしょう。たとえ、マグレで優勝争いをしていたとしても、日本のテレビでの中継はご遠慮させていただいて、たとえ優勝の望みもなくなった人気チームの投手の姿を中継した方が視聴率は確保されるでしょうから、ね。

さて、そのチーム名は?
「カンザスシティロイヤルズ(Kansas City Royals)」と言います。
1969年(昭和44年)に創設された若々しいチームですから、知らなかったとしても、決して恥じることはありません。正直、MLB大ファンのボクでさえ、気にも掛けない「取り柄のないチームだし…」なんて印象しかなかった…。

日本選手の元ヤクルトのトップバッターで、安打製造機とまで言われた「青木 宣親選手」が、ナショナルリーグ中地区のウィスコンシン州ミルウォーキーの「ブルワーズ」に移籍したのは、2012年。この州も米国の北。五大湖の州なので、ビジネスなら別だが、あえて観光として訪れる人はおそらく少ないだろう。同じ北の、シカゴとは違って、まあ、ここもボクにとっては「都会のチーム」とは言いがたい…。

その青木選手が今季、さらに田舎のチームから「何が何でも絶対に欲しい選手」と白羽の矢が向けられて、「カンザスシティ ロイヤルズ」に移籍したのです。
「優勝を目指せるチーム」と、青木選手が明るい表情でコメントしていたのを覚えています。
彼は2003年のドラフトでヤクルトスワローズから4巡目指名を受け、入団しました。背番号は「23」でした。そしていま、カンザスシティ ロイヤルズの青木選手の背中には「23」が記されています。この背番号で、打つ、走る姿はとても眩しいほど、です。初心者のような純粋ささえ感じさせてくれるからです。

さて、なぜいまこんな「田舎のチーム」の話をしているのか…。
もちろん、それには訳があります。

じつは今日、青木選手のカンザスシティロイヤルズは、シカゴ・ホワイトソックスに3-1で勝って、29年ぶりのプレーオフ進出を決めたのです。青木選手の3塁打で先制点を叩き出しました。
ボクは、松井選手がいなくなって、ベースボールを若い日々のように、熱い想いで観戦出来なくなっていたのです。なにかこう…、言いようのない淋しさとでも言うか…。
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その中にいて、青木選手にはなにげに、関心がありました。
田舎チームばかりを歩く日本の選手、という印象がしているからです。その体質は、あきらかにボクとは正反対です…。
宮崎県日向市の出身の青木選手と、東京・渋谷出身のボク。
早稲田大学人間科学部スポーツ科学科に指定校推薦で進学した堅実で努力家の印象を受ける青木選手と、日本大学芸術学部の演劇と文学ばかりをしていたお調子者のボクの体質は、まったく正反対でしょう。だからこそ、なんとなく…気になっていた選手でした。日本のヤクルト選手時代での活躍ぶりに、「イチロー以来の選手」という報じ方にも、多少の関心があったことは事実です。

BS中継で、青木選手のチームを放映する日はじつに少ない。それほど彼と彼のチームは、日本人にしとっても、田舎者なのでしょう…。

でもね、皆さん。
カンザスシティロイヤルズが、ですよ。今季、「10月決戦」に進出する!
って事実を、誰が予言しましたか!
移籍した青木選手自身がコメントしていただけでしたよ、ねッ。スゴイです、青木選手は。

ボクは、ちと、今日は興奮気味です。ちょっとだけだけど、気になっていた選手、安打製造機の異名をいただく青木選手とそのチームが「10月決戦」に駒を進めたことに、です。

もしかしたら…
そうです、そうです。
スーパーマンがやってくるかもしれませんぞ!
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by mlb5533 | 2014-09-27 14:02 | 第二部

a0094890_332253.jpg…最終回。
それは、もはや祈りに変わっていた…。

瞬間、満席のスタンドに大歓声が響き渡り、突然、4万8、613人が奏でる大拍手に変化する。そのハーモニーは満天の星空に轟き、そして、透きとおった人々の瞳から熱い涙が溢れて頬を伝っていた…。


いや、待て。
この感動の人数は、4万8、613人のスタンドの観客だけで足りるわけがない。
全米の、いやいや、全世界のベースボールファンはスタンドにこそ陣取れなかったものの、テレビが映し出す映像から、あるいは、カーラジオの音に、4万8、613人と同じような表情で、歓喜の渦に参加していたに違いない。ボクのように…。



これがベースボールの「ドラマ」であり、このドラマに魅せられた者たちは等しくベースボールファンとなり、集い合い、その心の響きがベースボールの世界を育くんできた。今宵、スタンドから響き渡った4万8、613人のサウンズは、あたかもベートーベン交響曲第9番「合唱」のように、「歓喜の歌」そのものではないか。生きている証を見せてくれる…。

日本時間、2014年9月26日(現地25日)、米国ニューヨーク州、ニューヨーク・ブロンクスにある野球の殿堂「ヤンキースタジアム」で起きた真実のドラマである…。


この試合は、ヤンキースがホーム球場ヤンキースタジアムで行う2014年シーズン最後の試合だった。今シーズン限りで引退を告げているジーター選手にとっても、20年のキャリアにホームでの試合にピリオドを打つ試合になった。ヤンキースファンは、ジーター選手の地元スタジアムでプレーする最後の試合だ。スタンドでは、「ジーター」の合唱が試合前から響いているほど、特別な、歴史的試合になった。

ファンはなんとしても、「勝つ姿」を見たい。ジーター選手が大活躍して「勝つ試合」になって欲しい。そんな想いを抱いて、スタンドから声援を送る。
ヤンキース先発投手は、黒田投手だ。
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今シーズン、ただひとりローテーションを守り続けたヤンキースのエースでもある。
ところが、相手チームの先頭打者と2番打者にホームランされ、あっさり2点の先制を許してしまう。しかし、ヤンキースは先頭打者・ガードナー選手が出塁して2番・ジーター選手がレフトセンター間のフェンス直撃の2塁打でまず1点、マッキャン選手の打撃は相手チームのエラーを誘い、その間にジーター選手が生還。あっさり、同点。試合は早々と振り出しに戻った。
その後試合は6回まで動かない。そして、7回ヤンキースの攻撃。満塁で、ジーター選手を迎える。
打球はゲッツーか…と思われたが、エラーになり、2点が得点された。
4-2
そして、マッキャン選手が犠打を打って、5-2。

黒田投手の13勝は確実…と、思っていたらなんとなんと、抑えのロバートソン投手が2ホーマー、3点を浴びて、5-5の同点にされた。

そして、9回裏。
野球の神様は実に見事な、決して凡人でも忘れることがない、ドラマとはこれだと言わんばかりの台本を急遽、書き上げてグランドに投げ入れた。
その台本とは…。

ヤンキースは代走・リチャードソン選手を2塁において、バッターにジーター選手を登場させるという、恥ずかしいほど、初級者的な、しかし、観客が最もみたいであろう舞台をそのまま素直に用意してくれた。

『ジーター選手がここでヒットを打てば、サヨナラゲームになる…、そして、この打席がジーター選手のキャリア20年、ホーム球場での最後の打席になる…』
…という舞台設定が、いま現実になった。

『打ってくれ…! ジーター…最後だ…!』
と、願って、全世界の野球ファンはこの瞬間に奇跡が起きることを信じた。

だから当然、人々は、祈った…。
それぞれの想いを、なにかに託さざるを得ないほど、胸が異常に熱い…。

人々は、このとき、等しく、祈りの姿になった…。

祈りが届いた!
その願いが叶った!

ジーター選手は、いつもの「あのジーターヒット」と呼ばれている右打ち、「ライト前ヒット」を、なんと第1球で決めてくれた。

人々の表情は、祈りの姿から、歓声に変わって、拍手のハーモニーになり…そして、あたたかい涙と変わっていく…。
ジーター選手は、またしても最後の最後に「自叙伝」を綴ってくれた。こういうことが出来る選手だからこそ、ボクたちはジーター選手を「英雄」と呼び、「キャプテン」と言い合う。

この試合こそ、「ベースボールの醍醐味」であり、この試合がヤンキースの伝統的試合運びであり、勝ち方であり、そして誰も演じきれない打撃…を、またしても見せる「背番号2」のジーター選手なのである。

真のヒーローとしてその名前を多くのファンの心に永遠に記憶させる選手だけが為し得る「神技」を惜しげもなく最終の舞台でも、ボクたちの心眼に浸みとおしてくれた選手はそうはいない。


そう、もう二度と観ることが出来ないベースボールの神童「デレク・サンダーソン・ジーター(Derek Sanderson Jeter)」が、この舞台でも…またしても…「神技」を披露してくれた。「デレク ジーター」の名前と「背番号2」はこうして伝説になり、彼の野球物語はこの最終戦から書き始まることになるだろう…。

スポーツは単純だ。勝ち負けの世界だから。
人は「勝ちの世界」とつながっていたいとの要求、欲望がある。「勝ち」、そう、「うまくいった状態」に、この身を置きたい。「負け」、そう、「うまくいかなかった状態」は避けたいのだ。スポーツに限らず、人生すべてに、である。

今日、26日。
世界中の野球ファンは、ヤンキースタジアムに集まっていた。
そして、ジーター選手の「勝った姿」を自分の人生にできた日なのだ。間違いなく…。しかも、劇的に、熱情を込めて「勝ったよ」と。

だから、今日だけは、ヤンキースのファンはもとよりのこと、ベースボールのファンたちは、すべてその人生で「勝った」ことになる日なのだ。
自分史をジーター選手とともに綴った日になった…。
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by mlb5533 | 2014-09-27 02:51 | 第二部

松井選手だけの話題で書き留めておくためにこのブログを創ったのですが、自分のことも書くようにしたので、これからは自分がしていることも書きますね…。そんなことも記事にしているときっと、なんでボクが松井秀喜選手がお好みなのかもご理解いただけるでしょうから…。

a0094890_17292678.jpgさて、この夏に…。
ボクがまた脚本/演出した舞台が終わりました。
「手紙の舞台」をはじめて12年間、この夏で13通目をお届けできました。
ご来場いただけた皆様には、いかがでしたでしょうか?

この夏は、夏目漱石先生の「坊っちゃん」を題材にしての音楽劇。
題して「坊っちゃんからの手紙」です。

さて、今回の自己評価はというと…正直、あまりよい点数は出せないのです。

40点

どんなにひいき目に見ても自分ではこの程度だったということです…。


原因は台本が即席だったから、十分な読み返しが出来なかったこと。
これが、ちと、癪に障るのですよ…ハイ。
ここをこういう台詞にすればよかったのに、とか…後悔する箇所が目立ったことですね。

病院生活が長かったから、思い通りことが運ばなかった。なんとなく、いらいらしながら書いていたので、満足感やボク独特の「自分でも笑っちゃう」ことが一切なかった。しかも、入院していたから資料も十分に読めないのですよ。なので、想像の世界が膨らんでこない。まあ、これも言い訳。

こんなことを言っているのだから、よい点数は出ないのも無理はないでしょ…ねッ。

夏目漱石の世界はどちらかというと、ボクには得意としていない世界なのですよ。そのうえ、夏目漱石って日本人のほとんどが知っている超有名作家でしょう。「漱石マニア」もたくさんいると聞いておりますし…。
こうした超有名人を題材にするのは、ボク、昔から気が乗らないのですよ、ね。
でも、去年「やってみる」って言っちゃったし…。

ボクにとって漱石先生って、典型的な「優等生の世界」との印象が子供の頃から強すぎまして、取っつきにくいのです。小学生の頃、学級委員をしている育ちのいい少年がいましたが、将にそれ。勉強の成績はいいし、運動もまずまず…という優等生って皆さんも子供時分に見かけませんでしたか?

そんな感じが、ボクの漱石観なのです。

かと言って、どうあれ漱石の周辺を台本にするのですから、久々に江藤 淳 先生の「漱石とその時代」(新潮選書)の5部作に目を通してみました。これがまた、大いに役立っちゃって…漱石の「アンチョコ」みたいでした、ハイ。

本当は、真之と子規の関係をもっともっと描きたかったのですが、なにせこの舞台は「ファミリーコンサート」なので、あそこまでが限界でしょう、ハイ…。あれ以上書くのなら、最低あと1時間の芝居場面が必要だし、テーマが、ちと、重たくなります。「ファミコン」って訳にはいきません。本格的な舞台になっちゃう。

とかなんとか、なにかと自分で制限をかけながら創った台本なので、なかなか書いていて、日々満足できなかったのですよ。
得意の世界を書くのだったらもっと書きようがあるのだろうけれど…。

ただひとつ、今までとは違ったことがありました。

それは「手紙」です。

今回も古い友だちから「よかったなあ…いつもいつも感心させられるよ、あの手紙には」と、いってもらえましたが、「手紙の中身」が例年とは違っていました。

過去の舞台で使った「手紙」は、全部ボクの創作の世界なのですが、今回はそうはいきませんでした。実在する夏目漱石、正岡子規、秋山真之、滝廉太郎…ですので、彼らが実際に書いた手紙が残されています。漱石全集にせよ、子規全集でも、日本音楽史などでも、彼らが残したその「手紙」の朗読を、柳沢三千代さんがやってくれたのです!

彼女は、稽古中、雨宮さんのピアノ演奏でのBGMの指定は、ご自分の判断でやっていましたし、衣装もなるべく「オンナ」が出ないようにしようとの意図で、なんども稽古場でボクと相談しました。
とくに、漱石の長文の手紙はなんどもなんども繰り返して、発音のチェックをしていました…。あんなに熱を込めた稽古を見るのは、ボクは初めてでしたね。


ところで、出演者たちの「手紙」に「歌」、そして「お芝居」には、よい点数をいただけた、と思ってますが…どうでしょう。
お客様からの声が届くたびに、うれしい評価のことばが続く。ありがたい。

水野さんはわずか3日間で仕上げてもらった。さすが、です。
秋山真之と正岡子規の場面は、ふたりには得意の「歌」をさせずに、「芝居」だけにしました。
むしろ、それでよかった、とボクは思っています。

ボクのこだわりである、「ナマ音」「ナマ声」を理解してくれる雨宮バンドとももうかれこれ、4年のつきあいになりました。ドラムの松田君は現在はボストンのバークレーで音楽の勉強中ですが、この公演だけは「参加しますからね」と、自分でも楽しみにしているようです。


…とにかく、ここで13回目が無事に終了。
3公演では、古い友だちが来てくれたり、新潟や広島などの遠方から足を運んでくださったり…ありがたい。「元気をもらった!」とか「懐かしい歌がよかったよ!」とか、特定の役者さんを「好評」してくださる方もおられました…。新人のソプラノ、茂木さんと宮ヶ原さん、ありがとう!

拍手!

さて、まだまだ続きますからね。
そうそう、そうでした。今回、新しい記録が出ました! お教えします!
観客数がいままでの「ユーガット」史上、最高の席数になりました。ボランティアの方々はじめ、出演者たちもがんばってくださったおかげです…。

来年3月の公演は、芥川賞作家・由起しげ子原作「女中っ子」を題材にした舞台を書きますが、なんだあ、再演かあ、などと軽々しく言わないでほしい。今度こそ、日本劇作家協会会員に恥じない台本を皆様に提供するとともに、自分でも満足できる舞台に仕上げて、皆様と再びお目にかかりましょう!
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by mlb5533 | 2014-08-25 17:24 | 第二部

友だちに、石川県出身の役者さんがいる。
ヨーロッパの各地で公演して好評を博している。その役者が先日ひょっこりお見舞いに来た。
「この8月末に地元でひとり舞台をすることになりました」
と、言う。
星陵高校の音楽室なども見学してきたんだそうだ。
「教室だと思ったら…まるで講堂なみの音響設備でした。感心しましたね」
既に切符は完売に近いとのこと。星陵高校の学生もたくさん見に来る予定になっているんだそうだ。

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彼が地元に帰ると、決まって、お土産は「マツイサブレ」。これがけっこう僕の口に合う。パリッとした歯ごたえがうまさを引き出している…。コーヒーにあうのがいい。

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それだけだと思ったら、今回はこんな「珍品」まで持って来てくれました。
「これを食べて、松井選手みたいな元気な体になってくださいよ。そっちの舞台も期待してますから!」
と、激励まで飛んできた。

ありがたい! と、思った…。

で、終わるはずだったのですが、今日はものすごい記事が飛び込んできましたぞ。

第96回全国高校野球選手権石川大会(27日、小松大谷8-9x星稜、石川県立野球場)石川大会決勝で、星稜が0-8で迎えた九回土壇場。打者13人を送り込んで一挙9得点! 
29年ぶりの出場を目指し小松大谷を相手に劇的なサヨナラ勝ちを演じた。1本塁打を含む8安打と2四球を絡めて奇跡を起こし、2年連続17度目の甲子園出場を決めた。

なんだか、元気がでてきますねぇ…。


…NY152…
by mlb5533 | 2014-07-29 09:44 | 第二部

復帰できそう…準備中!

今年5月24日、メジャーリーグ OB 記念試合で松井選手がなんとまあ、「ホームラン」を打ってくれました。その後、ヤンキースのオールドプレーヤーの試合にも参加したとか…。

その都度、このブログで書き残しておくべきだったのですが…。

ところで松井選手がいなくなり、ジーター選手も今季限りのヤンキース。いまは、田中投手だけが見所になってしまったのか、と。いやいや、ボストンから移籍したエルズベリー選手はボクの好みの選手。実は今季の試合をBS中継で見ることが少なかったのです。

その理由を公のブログでいちいち書き残すことはあるまい、と判断したからなのです。
でも、田中投手が右肘靱帯(じんたい)の部分断裂で故障者リストに入ったニュースを聞いたとき、正直「やっぱり…」と言う気持と「徹底的に直して欲しい!」ということばが湧き上がっていました。中途半端な痛み止めでシーズンを投げ抜いても、その後の反動が大きいのがスポーツ界の常識と聞いております。
ならば、ここは目先の「勝ち」から離れて、これから長い自分の野球人生を「勝たせる」ためにも、徹底した治療に専念してはいかがでしょうか…。
その方が田中投手の立場からみて、そうとうな「勇気」を必要とすることでしょう。でも、ファンは田中投手の完全なる復帰を見たいはずですから。

松井選手とて、引退してもホームラン「ていど」なら、ちゃんと打てる。しかし、シーズンに参加してプレーする身体かどうか、おそらく松井選手はなんどもなんども「選手として」とか「ファンの人たちの期待感」とか様々な角度で自問自答を繰り返されたのでと、ボクは想っています…。

田中選手はまだまだ現役で、世界最高の舞台 「ヤンキースタジアム」のマウンドで白球を投げ抜ける。だから、簡単に「野球人生」を短くして欲しくないのです、ボクは…。


と、ここまではただのブログの記事。
この後は、皆様には直接関係ないことですが、ボクの「人生」の記録として書き残しておくことにしました。

「直腸ガン」が見つかったのは一昨年1月、2月に手術。退院直後から「抗がん剤の投与」を月2回繰り返す。検査の結果、「肝臓に転移」していることを発見したけれど、とても手術できる状態ではなく、「抗がん剤投与」で、ガンを叩き続けた…。腫瘍マーカーがどんどん下がり「588」(「620」が上限か…)だったボクの「ガンの体積」が、11月には「6.0」まで小さくなった。世界新薬のおかげである。
ただし、副作用が思いの外きつい。脱毛する、と言われていたがボクはそれがほとんどなかったが、指先、足の先のしびれ感は酷く、小さいボタンが留められない。「味覚コンプレックス」もひどい。わさび、七味など辛い味付けは一切食べられない。カレーが食べられなくなったのが悲しかった…。

この間、様々な人たちと出逢った。様々な、などと抽象的な言い方は失礼甚だしい。将に「命の恩人」とたくさん出逢えた。東京のアパート近くに大病院がある。「胃腸がヘンだから検査して貰おう」と、行ったのだが、けんもほろろ、「それは泌尿科です」と、4時間も待たせてこれだけ。たいしたことはないのか、と想ったがやっぱり気になる。そこで、かくて肩を痛めたとき行った病院を思い出した。痛んだ肩がその場で直った。「王子病院」へ。そので、事情言うと先生が「すぐに検査!」と指示。1週間後検査をしたらその場で「直腸ガン」を発見。すべて先生にお任せした。ボクの「命の恩人」と出逢った。まさか、この病院が天下の順天堂医院と直接関係を持つ病院とも知らず、順番待ちなども一切なくて簡単にボクは順天堂医院で、しかも「肝臓ガン」ではテレビでも紹介されている肝臓ガンの権威・川崎先生の執刀だった! 

王子病院の看護婦さんは腕がいいし、江川卓投手の声にそっくりなのがボクの大好きな先生、あだ名を「エガワ先生」といいます。ボクは友だちが心配になり、「おい、お前ら、全員集合!」と退院直後事務所に集めました。
「正直に! いいなッ…じゃあ尋ねる、まだガン保険に入ってないヤツ、その場で手あげろ!」
「いま、手上げたヤツ、ガン保険に入れ!」
「…あのぉ~、ヤダって言ったらどうなります?」
「お前のこと、嫌いになる!」
「入ります入ります」

「腸の検査、まだしたことないヤツ…」
「よし…順番だ、先生のご指導をよく聞いて行って来い!」

このおかげで、海外勤務直前だった海上保安庁の友だちは「良性の腫瘍」を8個削除して貰ったし、ソニーの技術者は「3個」とって頂けた…。

そして、ボク。エガワ先生の紹介でホテルみたいなものすごいかっこいい順天堂医院に入院できた。
「クマゴロウ先生」という川崎先生(実はこの先生、役者にしたいようなお方。田村正和風なのよ、ね)に次いでナンバー2的存在。柔道4段かと想われるほどガタイがいいけど、声がアニメ系でやさしいの。
「ムチャク先生」もいます。子供電話相談室じゃないけど、患者からの質問はなんでもちゃんと応えてくれるのですよ。看護婦さんは、ちと、お若いので、王子病院よりは気になるところがあるけど、若いから許しちゃいます。
「命の恩人」がたくさん増えました。

肝臓を45%削除して、3週間目の今日、体中に巻き付いていたすべてのクダが取り除かれました。切開した傷の抜糸も完了。
「退院は水曜日かな?」
とは、ムチャク先生のお言葉です…

一昨年、自分が「ガン」と知ったときは、男のくせに「心が折れそう」になった…。でも、エガワ先生との出逢いをきっかけにしてこの2年間、ボクは「命の恩人」とたくさん出逢えた。たくさんの笑顔と出逢った。
現在、ボクのガン体験記が月刊誌の連載になっている。エガワ先生との往診文通形式での連載だ。


本日の朝のこと。
ボクの病室にはいつもと違って大勢の先生方がボクのベッドを取り囲んで、身体に着いているクダや糸を外してくれた。外し終わって、大きな窓から夏の抜ける青空と白い雲が輝いていた。
ボクは不覚にも、先生たちがおられる中で涙を我慢出来なかった。
「ありがとうございました」
と、その場でお礼を伝えました…。


この新しくなった「いただいた命」で、ボクはもっともっと多くの人たちと出逢っていく…。
復帰の準備だ…。

この夏、石川県にある「松井選手記念館」を尋ねてみたい。
いつも友だちがお土産でくれる「マツイサブレ」を今度は自分がみんなにお土産にして、よろこんで貰いたい…。
遠いかな、松井選手の記念館は?


子規をまねして…

「夏の風 命拾ふて 戻りけり」


…NY152…
by mlb5533 | 2014-07-20 22:08 | 第二部

マー君です。
ヤンキース入りが決まった楽天・田中将大投手(25)の超破格契約の報道がボクにとっては、年頭の大型ニュースです。この話題を超えるニュースはいまのところボクには届いていません。おそらく、皆様も同様なのではないでしょうか…。
ヤンキースと7年総額1億5500万ドル(約160億円)の超大型契約を結んだ、とのこと。年俸23億円になる。

んーー、ものすごすぎて、声もでない…。

かつて伊良部投手が1996年、ヤンキースに日本人初の選手契約をしている。その契約金は4年1280万ドルだった。年俸は320万ドル、現在のレートで換算すれば3億2千万円程度になろうか。
丁度その頃、ボクはNYにいたから、日本人選手・伊良部投手とは何者ぞ?? との話題をあちこちから聞こえてきました。ただし、決して清々しい話題ではなかったと記憶しています。
「MLBで一球も投げていない投手なのに、なぜあんな高額契約をするんだ?」とか「大丈夫か? 不思議な選手だこと」とか、NYで仕事をする日本人でさえ、伊良部投手の実力を評価しては居なかった。

米国の民主主義は時間がかかるのが特徴です。条例1つ決定するのに、延々と時を使います。そのいい例が皆様もよくご存じの「犬のフン条例」の始末論。様々な意見が新聞に載る。とにかく時間がかかった。1,2年はかかったかも…。だが、一旦決まると全員が「法を遵守」する。みごとに、です。これが米国の民主的生活なのです。

犬のフンとベースボールと、どんな関係があるのか…。
NYは全米でもとくに「法を守る」人の意見が優先する街。人道主義優先の街、であることに違いないのです。なので、彼らにとって「契約」とは、「法」と見なす生活習慣があります。

伊良部投手の所属したヤンキースは、契約した翌年にワールドシリーズを制覇していますが、伊良部投手は右肘の故障が原因でマウンドに上がることはなかった。ケガでした。しかし、ファンやマスコミはそれを許してはくれなかった…。「法」つまり「契約」どおりの活躍をしない、というわけです。

それから4年後の2003年、伊良部投手がNYを去って(1999年)、松井秀喜選手が日本から太平洋を越えて「夢」をひっさげてNew Yorkにやってきた…。が、NYの人々は松井選手がやがてあれだけの伝説をNYに残す選手だとは誰ひとりとして予想すらしていなかった。彼の行動に関心などあろうはずもない…。

ちょうどその頃のこと。以下は、「実話」です。
NYにともだちがいますが、偶然、松井選手がカフェに入ってきて注文の仕方が判らず話しかけられたそうです。友達は日本人ですが、米国生活が長いので松井選手のことはさっぱり知りません。
「へんな人ねぇ」って、メールで書いてきたので、「その人は日本ではとっても素晴らしい野球選手なんだ。松井秀喜っていうんだ。しかし、彼もこれからニューヨーク生活。いろいろとなじむまでに時間が必要だね」と書いて返信したことを覚えています。

誰だってそうでしょう、慣れない、知らない街でのひとり暮らしって多少の不安や心配はつきもの。偉大なる松井選手でもこの点ばかりは決して例外ではないでしょう。
その人物が7年間で、あれだけNew Yorkの人たちが慕われた事実は、彼が自分自身で「法の遵守」を成し遂げたのだとボクは思ってます。いや、「契約」以上の仕事をした、との拍手をされたのです。

松井選手って、どこか芸人の世界と共通する考え方をする人だあな、と思うときがボクにはあるんです。各マスコミは彼の対応ぶりについて、「どんな状態でも取材をしてくれた」と。マスコミの向こうには「ファン」がいると彼は思っている…とか。

この精神は舞台役者の根性とそっくりです。舞台役者は「観客」を最優先します。公演時間然り、公演回数然り、舞台生活での礼儀作法然り、細かいところでは、椅子の形と大きさ然り、洗面所の状態然り…、とにかく「舞台」に関する事柄は、なんでもかんでも「お客様最優先」です。
自分がこうして生活出来ているのは「お客様」が芝居小屋にお越し下さるからだ、と先達からの言い伝えの如く、たたき込まれます。従って、どんな新作シナリオであろうと「お客様」に喜んでいただけるか否かを思い描きながら、全員で舞台を創っていきます。それが舞台の伝統なのです。「法」であり、芸術作品の「きまり」なのです。でも、若い頃は、「演劇論」だの「シナリオ作法」だの「演劇本芸術論」…と、小難しいことを言いたいものですが、そういう若者は、肝心の舞台にはなかなか上がれません。

「舞台」と「グランド」…共通しています。
「人生の舞台」という言い方と「プレーするグランド」という言い方に、ボクは共通性を感じます。

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マー君が「松井選手のようになりたい」とコメントしていました。
もし、公私ともにNew Yorkで成功したければ確かに松井選手の生き方を学ぶべきだと、ボクもそう思います。いわんや、超破格の契約ですから、「法の遵守」の要求は、かなり厳しいと思っていないと…。
ヤンキースの公式サイトでは、早々と投手のローテーションでマー君はサバシア投手の次になっていました。黒田投手は3番目になっています。もちろん、決定はまだまだ先ですが、公式サイトにこう載せているヤンキース球団の姿勢をファンは見逃しません。
「クロダより、上の投手だと??」
と、思われていることでしょう。それだけでも、話題になりますね。

一方、松井選手は2月1日に始まる巨人の宮崎春季キャンプに臨時コーチとして参加する予定になっています。第2次キャンプ地の沖縄・那覇には行かず、同13日には帰京する見込みだそうです。
その後、自宅のあるニューヨークに戻って、ほどなくヤンキースのキャンプ地タンパに向かうということです。ここでマー君は初めて「偉大な先輩」としての「松井選手」と話をすることになるのでしょう。いったい、二人でどんな話をするのか、こっそりと聞いてみたいものです。

マー君はしあわせ者です。
東北の人たちからあんなに慕われて…。それはきっと、恩師・野村監督に対して礼を以て接している姿が東北人の心を掴んだのだろうと思いますし、そして、あれだけの「成果」を残しました。伝統の巨人軍を新興チームである楽天が倒して、日本一にした原動力であることは誰も疑る余地はありません。

東北の人たちが、
「マー君は東北の宝物だ!」
と、云います。

そんな人たちが今季からNHK・BS中継に釘付けになります。松井選手が03年に「満塁ホームラン」を打ったとき、東京のファン達はBSに釘付けだったように。

7年間の契約を「遵守」して欲しいですね。「英語は全然ダメ」だそうですが、やがてはレストランでは困らない程度の会話は直ぐに出来ることでしょう。

松井選手もNYYに結局7年間在籍しました。マー君にも「契約」どおり、ガンバって欲しいです。


…NY152…
by mlb5533 | 2014-01-30 03:07 | 第二部

友だちから、「近頃、なんにも書いてないだろう…、無精してると鈍い人間になるぞ」って、忠告されました。「そんなことないよ、書く記事がないだけだよ」って、言い返しましたが、へたくそな弁解だったことか。お恥ずかしい。

書こうと思う素材は毎日ありますよ、ね。正直、書かないだけでした。

じゃあ、なんで…。

んーー、実は、案外くだらないことにこだわっていたのですよ。案外くだらないことと云いましたが、皆様にとっての言い方はそう云う言い方なるでしょうが、ボクしてみればこのブログを書き続けていくうえでは、重大なこだわりなのです。

こだわりとは、松井秀喜さんの肩書きなのです。
現役引退したから「松井秀喜氏」と、各紙の通りこのブログでもそうすべきだろう…。それが自然だろうし、社会性から云っても正しい、とはわかっているのですが、ボクには出来ないんです。
だって、ものすごく松井秀喜さんが「遠退いてしまった感」がするからです。国民栄誉賞まで受賞した松井氏。もう、雲の上の方であって、「ゴジ!」だの、「マツイ! 打っちゃえ!!」なんて軽々しく云えない人になったのかな、と。そう思ってしまったらボクのブログにはなり得ません。
そうなりたくないから、「松井氏」とは書けないんです。

じゃあ、現役引退した人だから「松井さん」では、どうだろうか…。
んーー、これもボクには違うんです。親近感を感じますよ、でも、親近感とは、もともと遠い関係にある間柄から生じてくる離れた人たちがおこす感情のこと。もともと、「55番」は日本でも、米国でも一緒に「大騒ぎした同類の人間」ですよ。それなのに、いまさら「松井さん」なんて、呼べないんです、ボクは…。
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で、やっとこさ、閃いたのです!
松井秀喜さんを、ボクは今までどおり、「松井選手」と呼び、そう書くことに決めました。
ヒントは松井選手が恩師・長嶋茂雄氏のことを未だに「監督」と呼んでいることでした。松井選手にとって、長嶋監督は「永遠の監督」と「選手」の関係を続けているのだ、ボクにはそう思えるのです。ボクにも、そういう人が居ます。すでに一緒に仕事をしていないのですが、未だに「…編集長」との肩書きをつけて呼ぶ先輩が居ますし、すでに会社役員になった後輩をいまだに、「おい! …」って、肩書きなしの呼び捨てて話が出来る人もいます。
つまり、どんなに年月が流れようとも、関係に大きな変化が現れる…なんてことは、ボクの人生ではおきないんです。

なので、このブログに登場する「松井秀喜」なる人物は、ボクにとっては「夢追い人」という位置づけ。ボクとおんなじ立場の人…って、このブログを立ち上げたときのままにすることにしたのです。
ここで書く「松井選手」は、現実世界の「松井秀喜」とは、ちと、違っているかも知れない。あくまでも、このブログではボクの創作の世界で生き続けている人、ってわけ。そうです、これならボクは「松井秀喜氏」を「完全無欠の私物化」ができますよ、ね、でしょ! 社会でどんな立場になろうとも、「松井選手の夢物語」は続けていける…、でしょ。
まあ、小説にせよ戯曲にせよ、モデルやキャラクターとは、作者の完全無欠の私物化がなくては始まりません。ただし、出来具合はどのような「私物化」をしているかが作品価値の高低差を示しますね。作者の世界観ともいえるとおもいますが…。なんちゃって! 生意気でした…。

ところで、皆様も書く立場になったことがあるでしょう。人を描くとき、けっこう難しかったのは肩書きとか、文字の書き方では?
「親父」と書くか「オヤジ」にするか、「友だち」と書くか「ともだち」か、それとも「友達」か…とか、ね。
くだらないこだわりだと云えるのは、読む人の立場。それはそれでいいのですが、ボクはこのような「くだらなさ」の多くのものに、人生を賭けている人間なのかも…しれない。

いつまでも、いつまでも「夢」を追い続けて生きている人、それは「松井選手」です。
プロ生活20年の歳月が流れたいま、バットを置いたら、今度は、バットを持つ人たちに「自分の技」「自分の姿勢」「自分の打撃」「自分の野球観」などを、伝える人になる。
その場が日本であれ、米国であれ、松井選手はそれを続ける。続けているその瞬間、彼は「自分の夢」の世界を創作している。

今季から、松井選手は人を育てる人になった…。

いい仕事だと、ボクは思う。

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by mlb5533 | 2014-01-29 02:34 | 第二部