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来季も「55」

米大リーグのワールドシリーズ第4戦は28日(日本時間29日)、デトロイトで行われ、ジャイアンツ(ナ・リーグ)が延長十回の末にタイガース(ア・リーグ)を4-3で下し、2年ぶり7度目の世界一に輝いた。
シリーズMVPには、第1戦で3本の本塁打を放ったジャイアンツのサンドバル選手が選ばれた。

ボクは今回、韓国のテレビ中継でワールドシリーズを観戦していた。リンスカム投手が中継ぎで登場したのは驚いた。
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確かに今季後半から調子が下がっていたようだが、監督さんの采配とはいえ、ずいぶん贅沢な中継ぎ役だなあ、と感心した。結果は2試合ともに、6回途中から登板して、8奪三振。全身を竹が風に誘われて靡くように、しなやかに全身を使って投げ込むあの高速変化球にはカブレラ選手もなかなか思うように打撃をさせてくれない。監督さんの采配に十分に応え、中継ぎ役に徹した今シリーズでのリンスカム投手の姿は、先発よりもボクにはむしろ感動さえ感じさせてくれた。とくに、第3戦のリンスカム投手は「成長した大人」を感じるほど、ドラマチックだった…。

第1戦で3打席連続ホームランしたサンドバル選手の4打席目はさすがに釘付けにされた。もしや…と。
それはそれで愉しめたが、4試合ともマスクを被ったポージー選手が大変に印象的だった。2年前、ジャイアンツが優勝したとき、「もっと強くなる球団だ」と予感がしたのは、この若いふたりの選手がいたからだった。予想通り、ふたりとも、そして他の選手たちもずいぶん成長したプレーを見せてくれた…。もちろん今季移籍組の、スクタロ選手たちの活躍もあったが。
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ポージー選手はこのシリーズの4戦目では、逆転の2ランホームランを打った。

野球は実に興味深い。
「プレーボール!」の宣言で試合が開始される。野球はたったひとりで「プレー」するゲームではない。よってたかって、チーム全員で「プレー」する点取りゲームだ。得点を挙げればベンチにいる選手も我が事として大騒ぎする。それが「プレーボール」だから。
特定の選手の「数字」を追いかけて観戦するのもいいだろうが、ボクにはそれが出来ない。
ジャイアンツの4番打者、ポージー選手の年俸は61.5万ドル程度。今回、中継ぎ役に徹したリンスカム投手はなんと1825万ドル! 年俸はそのまま選手の「格付け」の反映とも言えようが、数字では「プレーボール!」は出来まい。グランドでプレーがはじまれば、そんな個人の「格付け」は勝敗とはまったく無関係なる。ボクには選手の「格付け」は「数字」に現れるという言い方は正しいとは思うけれど、ボクにはそれが出来ないのだ。だって、大リーグに在籍する全員がボクには「超一流選手たち」にみえるからだ。

ヤンキースは「10月決戦」で、デトロイトに4連敗して今季を終わった。ジーター選手が骨折した第1試合で、悪い予感がした。個人的にはものすごい数字を残した選手たちの軍団だ。しかし、結果は4連敗。シスコのサンドバル選手は第4戦、雨の中でも打席に立って、「プレー」を続けている。デンと腰を据えてボールを見送る姿勢にブレがない。そして、笑顔で頷いたりする余裕さえあった。ヤンキースは今季のプレーオフ、サンドバル選手のような表情をしていた選手はいなかった…。深刻そうだった。

これがベースボールだと、ボクは思う。

来季。ジャイアンツの相手はドジャースだろう。ボクは今、アメリカ合衆国の東から西に目を移し始めています…。


背番号「55」は、リンスカム投手と松井選手の背番号です。
ボクはまた来季の「プレーボール!」を待っています…。
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…NY152…
by mlb5533 | 2012-10-30 02:43 | 第十章