みんなの「チーム」です

NYY5-6CLE
連勝ストップ!

やっと、負けました…
「負け」がニュースになるんですから、ヤンキースってチームはいかにみんなから注目させているっていう証なんでしょう。

注目といえば今日の早朝、ボストンの松坂投手がオープン戦での登板を「衛生中継」しています。
大学生チームを相手にした試合もまた日本で「生中継」し、その投球する姿を日本でも見られたと聞きました。ボクは関心がなかったので、見ませんでしたが。
ただ、なんとなく不思議な感じというか、メディアの異常さを感じてしまいます。マツザカ、マツザカといまやベースボールは彼一色、ということに異常さを感じます。まだ、オープン戦…なのに。中継を放映する日本の企業もその放映権だけでも大金なのではないでしょうか。まあ、ベースボールとは直接関係ありませんが…。

日本でも、ニッポンのプロチームがあるのに…。こんな偏った報じ方は、かえってニッポンのプロ野球の衰退になり兼ねない、そんな気がして。このままでは、いまの日本のプロ野球は大リーグのマイナークラスみたいな印象を創りかねない気もして不安になります。
大リーグ、大リーグ…マツザカ、マツザカ…と、突然今季大リーグにメディアがお熱を上げています。大リーグに行かない選手は一流ではない、とかいう風潮が始まったら、これは困ったものです。

ボクは日本には「ニッポンの野球」があっていいと心からそう思っています。
バントしてランナーを確実に送ったり、スクイズがあったり、盗塁があったり…小さい体を利用したプレーがあっていいと。「犠打を善」とする思想が野球にあるのは、ニッポンの野球の美しさであり、誇りだとボクはそう思っています。

「チームが勝つ」ことを最優先するという思想です。
そのためには、多少自分のはやる気持ちは抑えなさいよ、と教える監督さんをニッポンでは「名将」と呼んでいるのではないか…と。かつて、巨人軍の監督さんに川上哲治さんがいました。父親から聞いた話ですが、5-1で勝っているとき、6回裏のこと。ワンダン1,3塁で巨人軍が攻めていました。そこで、スクイズをした、というのです。
子供だったボクは「なんでぇ? つまんないよ、そんなの!」と、父に言い返したものです。すると「勝つ野球をしている監督さんだぞ」と。なんのことか、まだわかっていませんでしたが、大学生になってようやく「犠打」とはなにかその意味がわかってきました。…「家族」「友だち」「職場」「社会」、みんなボクの「チーム」です。
みんなの「チーム」です_a0094890_153876.jpg

かつて、ヤンキースにマッティングリー選手が活躍していました。80年代です。あの頃のヤンキースは…強くなかった。観客から見放されていたのか、切符は当日でも買えました。チーム状態をそうとう、悩んでいたと後から知りましたが、マッティングー選手はいつも笑顔でメディアと応対をしていました。「チーム」を思う選手、マッティングリー。以来、ボクは彼のファンであると同時にヤンキースを応援するようになりました。
「チームが勝って価値ある世界 それがベースボールだぞ!」
言い方は多少乱暴だけど確か、そんな言葉がヤンキースの伝統になっていると聞いています。
素敵な言葉だと、ボクは思います。かつて、巨人軍にもその時代がありました。ひとりのスターよりも、チーム力…。ひとりひとりが自分の技を「チームの勝利」のために使う。ボクはそんなプレーを見たくて、野球ファンになりました。

大リーグに目を向けさせ、日本での大リーグ人気が盛んになるのは大歓迎です。しかし、ニッポンの野球を後回しにする報じ方には、大反対です。松坂投手のファンの多くは、きっと西武ライオンズを知っておられる人たちでしょう。おそらく彼等の多くは、松坂投手のいるボストンを応援し、そしてまた、西武ライオンズにもまた絶大なる応援を変わることなく続けていく人たちでしょう。ボクがまだ、この期に及んでもまだあの弱っこちい「東京ジャイアンツ」を心の底から応援しているように…ね。阪神ファンもまた、井川投手のヤンキースを応援してくださるでしょうが、一方で、昨年以上に阪神タイガースを盛り上げていく人たちでしょう。
メディアの偏った報じ方に、振り回されないのが、真の野球ファンです、…よ、ね。
ベースボールは、たったひとりでは出来ないもん、…ねぇ。

王建民投手とカノー君の契約…ご存じでしたか?
昨年ALで最高の19勝投手であり、オールスター出場投手でもある王建民投手。そして、昨年ALの打撃部門3位のカノー君。このふたりの年俸は、今季「たったの50万ドル」です。その上、1年契約。ボクもビックリでした…。
たとえ、1億ドルの選手といえども、グランドに立てばみんな同じ。することは、ベースボール、です。
彼等は値札をつけてプレーしていません。

みんなの「チーム」です_a0094890_1532754.jpg

全世界に散在するプロもアマも、野球選手の価値とは、
「チームが勝って価値ある世界」
です。それを承知しているが、
ベースボールファンだと、ボクは思っています。





…NY152…
by mlb5533 | 2007-03-07 15:09