「左中間」強打法の完成!

今日の昼さがり、職場にある自分専用PCで、何度も何度も繰り返し見ました。
そう、MLBサイトのテレビ中継です。年間、約120ドルは高いという人もいるでしょうけれど、クルマと音楽程度しか趣味のないボクにとっては、そうお高くない料金です…。とても楽しめます。
そんなことはどうでもいいのです、さて、「問題の場面」を再現しましょう。

後攻めのヤンキースは2回、松井選手が先頭打者でした…。

ツインズのシルバ投手の90マイルの外角低めを思っきりの空振りで1ストライクです。
2球目、89マイルの内角低め変化球を見逃して、1-1。
3球目、91マイルの外角低めを引っ張って、ファール、1-2。
4球目、内角への変化球83マイルがそれて、2-2。
5球目、93マイルの低めの球が決まらず、3-2。
そして、問題の6球目…
それは3球目と似た球のようでしたが、払うように左へと打球は飛んで行きました。
まさしく、レフトとセンターの中間を球は転々として…。2塁打!
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渇いた打球音が響きます。
松井選手は、カノー君のタイムリー2塁打で生還しました。

左への強い打球… これは、松井選手が大リーグに参加してからの「見果てぬ夢」ではなかったでしょうか。ボクたちも、03年彼がメディアから「ゴロキング」と言われてずいぶん悔しい思いをしましたが、その球に慣れた現在でもどこか、外角低めに流れていく球には松井選手のバットから快音がなかなか聞かれませんでした…。
しかし、今日は明らかに違っていました。こんな打球を見たのは、巨人軍時代でも、そうそうたくさんはありません。

ボクには、予感がします。
「! …完成したなッ」
昨年、松井選手は人生初の「長い骨休み」をして、悔しい思いもしたことでしょう。それだけに、彼が今季のゲームに掛ける気構えは並々ならぬものがあるはず。その精進の結果が「今日の2塁打」だ、とボクは感じました。美打、といか表現できません。
この打法を続けていれば、今季打率3割は約束できますし、本塁打の数もいままでより多く打てることを意味します。

「あの球に対してはいい打撃だったと思う」と、あっさりとコメントしましたが、ご本人はきっと確かなる手応えを感じているはずです…。さて、今日の試合では、3打数2安打。オープン戦の打率は.367と上々の出来栄えです。はやいとこ、公式戦が始まるといいんですが、ねぇ。


さて、今日の試合で目立ったのはもうひとり。この人、カーステンス投手です。
まだ24歳の若きヤンキースであります。昨年2勝していますが、さほど目立った投手ではありませんでした。
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上体を高くして投げ込むフォームが彼の特徴。変化球がものスゴイのです。
縦に落ちていくように見えるカーブがいいのです。
オープン戦とはいえ、カーステンス投手これで全米トップ3勝目! 
4回1安打無失点。オープン戦の無失点記録を9イニングに伸ばしました。


明日先発予定の井川慶投手(27歳)に「好敵手」が登場しましたぞ。うれしい、です。
毎年、ヤンキースは投手不足で泣いてきましたが、こんな素敵な「ライバル」ならたくさんいてほしいなッ。トーリ監督は「いいのは前から分かっていたことだ」とこれまたサラリとコメントしております。

米メディアが「井川の先発を押しのける1番手」と報じている中で、明日井川投手がどんな投球を見せてくれるのか…これまた目が離せません。

…NY152…
by mlb5533 | 2007-03-16 01:43